日本農業の振興と農業経営の安定、安心・安全な食料の安定供給の視点にこだわった報道を追求します。

コラム

〈行友弥の食農再論〉多文化共生への覚悟

 以前、行きつけの居酒屋でベトナム人の若い女性が働いていた。名前はリンさん。「まだ勉強中」の日本語は少し怪しかったが、接客態度は明るく好感が持てた。「国に帰ったら日本語を生かせる仕事をしたい。日本にもまた来たい」と笑顔で話した。  1年ほどで姿を見なくなったが、コンビニなどでもグエンさん、ドンさんなど、ベトナム人らしい名札の従業員が増えた。逆に中国系らしい漢字の名前は少なくなった。世界第2位の経済大国は、もはや外国人を呼ぶ側になりつつある。  「労働者を呼んだつもりが、来たのは人間だった」。スイスの劇作家マックス・フリッシュがそう書いたのは50年以上前。スイスも小国ゆえの労働力不足に悩み、...

〈蔦谷栄一の異見私見〉農業は地域で守る

 TPP11は来年1月の発効見通しが示されるとともに、日米物品貿易協定(TAG)交渉も来年1月から開始される。TAGはFTAではない、いや、FTAを詭弁を弄してTAGでごまかしているにすぎない、との論議もある。要はアメリカがTPPを超える水準での貿易自由化を日本に強要しようとして圧力を強めていることに変わりはない。  こうした貿易自由化の進展、農産物貿易の拡大、すなわち低価格農産物の輸入増加を想定し、その対策として取り組まれてきたのが「農林水産業・地域の活力創造プラン」であると理解される。2016年11月に改訂された中身をあらためて確認しておけば、(1)国内外の需要を取り込むための輸出促進、...

keyboard_arrow_left トップへ戻る