農水省はこのほど、農政の重要課題に即した技術的対応に係る基本的な考え方等をとりまとめた「農業技術の基本指針(令和3年改定)」を公表した。 農水省では、毎年、都道府県をはじめとする関係機関における農業技術関連施策の企画、立案、実施等に当たっての参考となるよう、農業の体質強化、環境対策、食品の安全性の向上等の農政の重要課題に即した技術的な対応や、営農類型別の留意事項、農業の発展に資すると期待される新技術をとりまとめ、「農業技術の基本指針」として公表している。 今回改定された「農業技術の基本指針」は、情勢変化を踏まえた上で更新を行った。主な改定内容は、①「みどりの食料システム戦略」中間とり... 2021年5月10日
令和元年の新規就農者は5万5870人で前年に比べ0・1%増加し、このうち49歳以下は1万8540人で、3・9%減少した。農水省がこのほど公表した令和元年新規就農者調査結果によるもの。 就農形態別にみると、新規自営農業就農者は4万2740人、新規雇用就農者は9940人、新規参入者は3200人となっている。 新規自営農業就農者(4万2740人)は前年並み、このうち49歳以下は9180人で、前年に比べ7・0%減少した。 新規雇用就農者(9940人)は前年に比べ1・2%増加。このうち49歳以下は7090人で、0・4%増加した。 新規参入者(3200人)は前年に比べ1・2%減少。このう... 2021年5月10日
JAバンク・JFマリンバンク・農林中央金庫は、「郵政民営化の進捗状況についての総合的な検証に関する郵政民営化委員会の意見」についての見解を以下のように公表した。 令和3年4月22日、郵政民営化委員会から「郵政民営化の進捗状況についての総合的な検証に関する郵政民営化委員会の意見」(以下「意見書」)が公表されました。 私どもはかねてより、郵政民営化の本来の目的は、国際的に類を見ない規模に肥大化した郵貯事業を段階的に縮小し、将来的な国民負担の発生懸念を減ずるとともに、民間市場への資金還流を通じて、国民経済の健全な発展を促すことに他ならないと主張して参りました。また、その過程においては、... 2021年5月7日
政府は令和3年春の勲章受章者を発表した。 農林水産省所管分は94名(旭日章67名、瑞宝章27名)で、奥野長衛(元JA全中会長)・小林浩(元日本ハム㈱社長)両氏が旭日重光章、村上秀德氏(元農林水産審議官、元特命全権大使〔チリ国駐箚〕、(一財)食品産業センター理事長)が瑞宝重光章に輝いたほか、伊藤滋(マルハニチロ㈱会長)・鈴木豊(元キユーピー㈱社長、(一社)アグリフューチャージャパン理事長)両氏が旭日中綬章、伊地知俊一(元農林水産技術会議事務局研究総務官)・石原一郎(元農林水産技術会議事務局長)・岩元明久(元東海農政局長、(一社)全国農業改良普及支援協会会長)・上原勝美(元大臣官房協同組合検... 2021年4月30日
農水省と環境省が、国立公園と国有林における世界水準を目指した連携を推進するための方針を取りまとめ4月28日、公表。同「方針」は、昨年10月に野上浩太郎農相と小泉進次郎環境相が行った「『農林水産省×環境省』の連携強化に関する合意」に基づくもの。「合意」の中で、「国立公園と国有林が重なる地域における優れた自然の保護と利用について、これまでの連携を基礎にして、重点事業や地域を特定し取組を推進する」こととされており、「合意」内容の具体化を図る。 同日、野上農相・小泉環境相は記者会見を開き、同連携の推進に向けて決意を述べた。 2021年4月30日
環境省と気象庁は28日から、「熱中症警戒アラート」の運用を全国で開始する。 近年、熱中症搬送者数が著しい増加傾向にあることから、どのように情報を発信し、国民の効果的な予防行動に繋げるかが課題となっていた。このため、環境省と気象庁は、有識者による検討会を開催し、令和2年夏に、暑さ指数(WBGT)に基づき、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される場合に、新たに暑さへの「気づき」を呼びかけ国民の熱中症予防行動を効果的に促す「熱中症警戒アラート(試行)」を関東甲信地方で先行的に実施した。 「熱中症警戒アラート」は、全国を58に分けた府県予報区等を単位に、発表対象地域内の暑さ指数算出地点... 2021年4月28日
「みやぎ米」の更なる輸出拡大を図るため、宮城県、美里町、日本貿易振興機構(ジェトロ)が協力し、宮城県美里町中埣地域の4農事組合法人(中埣ファーム育み、タカギ農産、中田アグリ、サンファームあがと)と輸出を担う㈱舞台ファームはこのほど、「中埣地域『みやぎ米』輸出拡大プロジェクトチーム」を発足した。 美里町は、基幹産業である農業の活性化を図るため、平成28年度から「集落営農組織の法人化支援事業」や「農業経営塾」などの事業を展開。舞台ファームが事業の運営業務を受託し、法人化支援や経営強化支援に取り組んできた。また、同社は、美里町中埣地区に国内最大級の次世代型葉物水耕プラントの建設を進めており(令... 2021年4月28日
政府は令和3年春の褒章受章者を発表した。 このうち農林水産省関係は36名で、黄綬25名、藍綬11名である。農水省所管分の受章者は次の通り。 【黄綬】▽大石重己(滋賀・㈱ゼンショク社長)▽大槻紘(京都・農業)▽大西雷三(同・㈱銀閣寺大西社長)▽柿迫正紀(同・柿迫林業代表)▽後藤正義(鹿児島・㈲後藤産業代表取締役)▽小林和人(東京・㈱大多摩ハム小林商会取締役社長)▽澤川宏一(山形・農業)▽志村昭子(山梨・農業)▽田村仁一(滋賀・㈱田楽取締役)▽田村仁(山梨・農業)▽田原善裕(滋賀・㈲宝牧場会長)▽中川嘉明(同・㈱なかよし社長)▽仲山潔俊(岡山・農業)▽西澤義雄(滋賀・農業)▽羽田野憲元(大... 2021年4月28日
春の褒章で紫綬褒章は18名が受章するが、食品科学分野では元キリン㈱R&D本部飲料技術研究所主任研究員の塩野貴史氏(42歳)、水産分野では元海洋建設㈱代表取締役の片山敬一氏(77歳)が受章する。 塩野氏は「食品科学の分野において、選択的なカフェイン除去技術を開発し、カフェインゼロ緑茶・紅茶飲料を実現するとともに、国民のカフェイン過剰摂取抑制と妊産婦や子供、就寝前の飲用などの社会的ニーズの充足に貢献した」ことが評価された。氏は、文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門、平成30年)を受賞している。 片山氏は「水産の分野において、貝殻リサイクル魚礁を開発し、社会に対して沿岸域における生物多様性... 2021年4月28日
理事長直下に基盤技術研究本部を創設 農研機構(久間和生理事長)は、第5期中長期計画(目標期間5年)を定め、新たな体制で研究開発を開始した。 「食料自給力の向上と食料安全保障」「産業競争力の強化と輸出拡大」「生産性向上と環境保全との両立」を3つの目標として研究課題を設定。▼流通・加工、消費とフードチェーン全体の最適化を目指す「アグリ・フードビジネス」、▼スマート農業技術により農業生産の徹底的な強化を目指す「スマート生産システム」、▼バイオテクノロジーとAIを融合して新たな素材や産業創出を目指す「アグリバイオシステム」、▼気候変動や災害に対して強靱な生産基盤の構築と、生産性向上と環境保全と... 2021年4月26日
▽林野庁次長(林野庁国有林野部長)織田央▽同庁国有林野部長(林野庁森林整備部計画課長)橘政行▽同庁森林整備部計画課長(林野庁国有林野部経営企画課長)関口高士 2021年4月26日
農水省が4月23日、林政審議会を開き、森林・林業基本計画の変更等について審議。森林・林業基本計画は、森林・林業施策の基本方針を定めるもので、森林・林業をめぐる情勢の変化等を踏まえ、概ね5年ごとに変更するとされている。同審議会では、同基本計画をパブリックコメントに諮る前の最後の検討を行った。 2021年4月26日
「農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法の一部を改正する法律案」が21日の参議院本会議で可決、成立した。農林漁業及び食品産業の持続的な発展を図るため、農業法人投資育成事業の対象となる法人として、林業・漁業を営む法人、食品製造業、輸出事業等の食品産業の事業者等を追加する等の措置を講じるもの。 法律の題名を「農林漁業法人等に対する投資の円滑化に関する特別措置法」に改めるとともに、目的規定を「農林漁業及び食品産業の事業者の自己資本の充実を促進し、その健全な成長発展を図るとともに、農林漁業者又は食品産業の事業者の事業の合理化、高度化その他の改善を支援する事業活動に対し資金供給を行い、もっ... 2021年4月23日
食料・農業・農村政策審議会企画部会が4月22日、令和2年度食料・農業・農村白書案について、審議・承認。 2年度白書は、「農林水産物・食品の輸出の新たな戦略」「みどりの食料システム戦略」など7つのトピックス、「新型コロナウイルス感染症による影響と対応」を特集に盛り込んでいる。 同部会に委員として出席した中家徹全中会長は、白書の記述に関わる要望に加え、新型コロナウイルスの感染拡大を受け発令される緊急事態宣言に関わって、農業分野への影響と支援策についても言及した。 2021年4月23日
実験農場で加工用トマトの実証栽培を開始 ヤンマーホールディングス㈱のグループ会社であるヤンマーマルシェ㈱(大阪市)は、滋賀県長浜市とカゴメ㈱(愛知県名古屋市)と連携し、今月20日から7月30日にかけて滋賀県長浜市にある小谷城スマートIC栽培実験農場で、加工用トマトの産地化に向けた官民連携による実証栽培に取組んでいる。 需要の高い国産加工用トマトの効率的栽培方法を確立することで、長浜市の農業者の経営安定化と地域農業の持続的発展を目的としたもの。 30aの圃場(露地)にトマト苗約5000本を定植(夏頃収穫予定)、高齢化や担い手不足に対応する「機械化一貫体系の構築(省力化)」や、コロナ禍にお... 2021年4月22日
熊本県阿蘇郡高森町、JA阿蘇、㈱タイミー、㈱hakken、肥銀オフィスビジネス㈱はこのほど、高森町での農業活性化事業実施に関する連携協定を締結した。 高森町が有する世界農業遺産認定の阿蘇ブランドや自然環境、地理的要件に加え、公有の遊休施設等の地域資源と、JA阿蘇の営農技術や知識、農産物の集配等に関するネットワークに加え、各社が有する農業振興策、商品開発のノウハウ、地元人材確保施策など各々のスケールメリットを活かし、持続可能な消費と生産体制の構築によるフードロス削減を通じ、高森町の農業及び地域活性化を図ることがねらい。 同協定により、▼乾燥野菜プロジェクト、▼地域農業の活性化と新規農産... 2021年4月22日
20日開かれた参議院農林水産委員会で、「農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法の一部を改正する法律案」が賛成多数で可決された。 2021年4月21日
兵庫県養父市のみに認めている民間企業による農地取得の特例措置を2年間延長する「国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案」が15日の衆院本会議で可決、参院に送付された。 同法案は、 ①農地法の特例として、農業委員会が一定の要件を満たす法人に対し、農地の取得を許可することができる現行の特例措置の期限を2年間延長すること、 ②工場立地法及び地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律の特例として、工場等の緑地面積の敷地面積に対する割合等について、市町村が周辺環境との調和の確保に配慮しつつ、条例で、これらの法律により定められた準則に代えて適用すべき準則を定めることができる... 2021年4月21日
農水省、JA全中、日本農福連携協会の3者が4月19日、農福連携に関する包括連携協定を締結。農業分野での障がい者等の雇用や就労を通じて、より一層の地域の活性化や共生社会の実現に寄与することが目的。 農福連携は、農業分野での労働力確保や障がい者の働く場の確保などの課題解決に向けて、農業と福祉が連携し、障がい者等の農業分野での活躍を通じて農業経営を発展させるとともに、障がい者等の社会参画を実現する取組。 農福連携の推進には、農福連携のメリットの発信や戦略的なプロモーションの展開による認知度の向上、農業者と障がい者等のニーズをつなぐマッチングの仕組み等の構築や障がい者等が働きやすい環... 2021年4月20日
農水省が4月12日、林政審議会を開催。令和2年度森林及び林業の動向(案)及び3年度森林及び林業施策(案)について検討した。 2021年4月15日