このひと JA青年組織活動のこれから 全国農協青年組織協議会 会長 田中圭介 氏 全国農協青年組織協議会(JA全青協)は、5月27日開催の臨時総会と通常総会(書面)で、新会長に田中圭介(福岡県農協青年部協議会前委員長)、副会長に柿嶌洋一(長野県農協青年部協議会参与)、高原弘雅(岡山県青壮年部協議会会長)の各氏を選任した。田中新会長に、今後のJA全青協やJA青年組織活動への想いを聞いた。 6万盟友の声の拡声器に ■会長就任にあたっての抱負から。 自分が拡声器となって、6万人の盟友の声、JA青年部の現場の声をJAグループは... 2020年6月5日
新型コロナウイルスが気付かせてくれた。人生がいかに「不要不急」の要素に満ちていたかを。しかし、それらを排した生活が何と味気ないものであるかを。 新型コロナウイルスで農業が受けた打撃はさまざまだ。深刻なのは、学校給食や外食などの売り先を失った酪農・畜産(特に和牛)、イベント・贈答・観光などの関連需要が急減した花き・果樹だ。もちろん、経済の低迷が続けば影響はあらゆる作目に及ぶ。消費者の低価格志向が強まり、高級ブランド品ほどダメージが大きくなりそうだ。 学校給食は別として、外食やイベントをターゲットとする高級牛肉や花は、しょせん「不要不急」の品目だったのか。農業は「ハレの日のぜいたく」では... 2020年5月21日
アングル 令和2年産米をめぐる情勢と 米政策の方向 農林水産省 農産部長 平形 雄策 氏 新型コロナウイルス感染症が世界中で拡大し日本にも甚大な影響が生じている中、農業生産現場では、令和2年産米の田植え時期を迎えている。新たな食料・農業・農村基本計画1年目にあたる今年度の米・麦・大豆政策にも影響を及ぼすことが予想される中、農林水産省の政策統括官付農産部長・平形雄策氏に情勢と政策のポイントを聞いた。 コロナ禍でも食料安定供給を ■米麦をめぐる情勢・課題認識は? 新型コロナ対策に国を挙げて取り組んでいるが、我々として最も気にかけていることは、食料の安定供給だ。 米につい... 2020年5月21日
「森林組合法の一部を改正する法律案」が14日、参院農林水産委員会で可決した。なお同法案に対して、附帯決議を行った。 同法案は、森林組合の経営基盤の強化を図るため、組合間の合併以外の多様な連携手法の導入、正組合員資格の拡大、事業の執行体制の強化等の措置を講ずるもの。 附帯決議の内容は以下の通り。 ①森林組合に対しては本法により創設される新たな連携手法の利用促進に向けた制度の周知に努めるとともに、連携手法を選択しない場合も含め、個々の状況に応じて経営基盤の強化に向けた自主的な取組を引き続き支援すること。 ②正組合員資格の拡大にあたっては、後継者等が正組合員として森林組合の運営に参... 2020年5月19日
JA全農は直営飲食店舗「グリルみのるエスパル仙台店」(仙台市青葉区中央1―1―1 エスパル仙台 東館3F)で、「山形セルリーフェア」を今月18日から31日の間、実施している。 「山形セルリー(セロリ)」は平成10年をピークに生産量が減少傾向にあったが、後世まで継承発展させるため、JA山形市・JA全農山形で平成26年に「『山形セルリー』農業みらい基地創生プロジェクト」を立ち上げ、様々な取り組みを展開。平成30年には国の地理的表示(GI)保護制度に登録されるなど、再び活気を取り戻している。 フェア期間中、山形セルリーの瑞々しく爽やかな香りや柔らかな風味が存分に楽しめる『山形セルリーと岩手... 2020年5月19日
JA全農は、ラジオ局TOKYO FMと合同で「あの人へ、感謝のお花を届けます~TOKYO FMフラワーデリバリー・プロジェクト」を今月18日から29日にかけて実施している。 この合同プロジェクトは、「日ごろの感謝の気持ちを伝えたい家族や、お世話になっている知人・友人、応援したい人など、〝あなたが今、お花を届けたい人〟へのメッセージとリクエスト楽曲をTOKYO FMの各番組で募集し、メッセージが採用された人へ、国産の花束をプレゼントする」企画。 新型コロナウィルス感染拡大に伴うイベント自粛等の影響により花の消費が低迷している中で、JAグループは花の消費を喚起し生産者を支えようと、国産の... 2020年5月19日
JA全中は18日、JAグループが実施した、「がんばろう!日本の畜産・酪農」応援キャンペーンについて、過去最高の80万人を超える消費者から応援メッセージが寄せられたと発表した。 同キャンペーンは、当初、CSF(豚熱)により養豚農家が大きな被害を受けるなかで、養豚農家の支援に主軸を置いて〝肉の日〟である2月9日から開始していたが、新型コロナウイルスの感染拡大に起因するインバウンドや会食の減少等により、和牛価格が急落したことを受けて、和牛農家も支援するために、内容を大幅に拡充(当選者数を100名から5300名、等)、さらに期間を延長して取り組んだもの。この結果、キャンペーンを開始した平成22年... 2020年5月19日
1次補正予算で措置された農業関連対策の拡充等 JA全中は14日、2020年度2次補正予算に向けたJAグループの主な要望事項を決めた。緊急事態宣言の延長等により、コロナ禍による農業・食品産業等の影響が増すなか、追加の大胆な補正予算等により、万全な対策を迅速に講じることを求める。要望事項は以下の通り。 ①1次補正予算で措置された農業関連対策の拡充…影響の拡大をふまえ、労働力支援や販売促進、経営対策、次期作支援、コメ・コメ加工品対策など1次補正予算に盛り込んだ対策について、予算増額、支援内容の拡充、要件の緩和など、対策を強化・拡充すること。 ②深刻な影響を受けた農業者の経営維持支援対策の... 2020年5月19日
18日から10万本を順次提供、関東生乳販連と連携 JA全農は18日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける酪農家や子どもたち、医療従事者を支援するため、牛乳の無償提供を行うと発表した。 関東エリアを中心としたフードバンク・子ども食堂、関東エリアの厚生連病院を対象に概ね10万本、18日から順次提供する。関東エリアの広域指定生乳生産者団体である関東生乳販売農業協同組合連合会と連携。森乳業㈱(埼玉県行田市)が協力して、学校給食と同じデザインの常温保存可能牛乳(200ml)を提供する。全農では「牛乳には免疫機能の強化・調整に作用するといわれるたんぱく質をはじめ、それらをサポートするビタミンA... 2020年5月19日
このひと これからの農業人材とその育成~日本農業経営大学校の魅力と今後~ アグリフューチャージャパン(AFJ) 代表理事副理事長 合瀬宏毅 氏 日本農業経営大学校を運営するアグリフューチャージャパンの代表理事副理事長に、この4月、合瀬宏毅氏が就任した。長年NHKの解説委員として農業・食品関係を担当してきた同氏に、これからの農業人材とその育成への思いを聞いた。 大きく変わる農業に経営人材必要 ■これまでの関わりと就任に至る経緯を 日本農業経営大学校がスタートした2013年から、同校の審議委員として大学校の運営等に意見を申し上げてきた。今回は、私の方から直接運営に携わらせて... 2020年5月15日
新型コロナウィルスは依然として猛威をふるっており、医療関係者の身を挺しての奮闘と、政府や自治体による緊急対策によって、かろうじてパンデミックに陥ることは回避されている。しかしながら予断を許さない状況がまだしばらくは続くことになりそうだ。安倍政権や政府による対策には批判も多いが、最悪の事態は回避されており、緊急対策という意味では、その努力は評価したい。しかしながら意識の大半を占めているのは経済問題であって、経済問題が深刻であり、経済が破綻しかねないぎりぎりのところまで追い込まれつつあることはそのとおりであるが、経済が回復すればいいという問題なのではまったくない。 新型コロナウィルスは未曽有... 2020年5月15日
巻頭言 わが国の園芸用ハウスの発展に向けて 東京大学・長崎大学名誉教授 髙倉直 ■特集■ ハウス構造の新しい動き 果菜類の多収性を実現するハウスの特性と機能 (㈱トマトパーク 後藤格士) 新型低コスト耐候性ハウス「ドリームフィールド」 (イノチオアグリ㈱ 開発課 林大策) 低コスト耐候性対応「八角ハウスシリーズ」 (渡辺パイプ㈱ グリーン事業部 グリーンハウス開発グループ グループリーダー 武田雅史) 高軒高ハウスの低コスト化と高性能化に向けたJA全農とちぎの取り組み (JA全農とちぎ 園芸部園芸資材課 阿久津剛) スペイン製低コストハウスを日本で利用する際の現状と課... 2020年4月27日
このひと JA全農令和2年度事業計画のめざすもの JA全農 代表理事専務 野口栄 氏 JA全農は3月24日、臨時総代会を開催し、令和2年度の事業計画を決定した。今次3か年計画の2年度目として自己改革の取組みを加速化するとともに、3か年計画で掲げた最重点施策の実現に取組むことを基本方針とした令和2年度事業のポイントを、全農・野口栄代表理事専務に聞いた。 生産現場の下支えを最重点に ■まず、感染拡大が続く新型コロナウイルスの影響と対策から 政府から発出された緊急事態宣言は、対象地域が全国に拡大されました。こうした中、農業生産や市場流通、スーパーなどの農畜産物販売などで大きな... 2020年4月25日
「4月は残酷きわまる月だ」。新型コロナウイルスで出鼻をくじかれた新社会人らのニュースを見て、そんな言葉を思い出した。 英国の詩人エリオットの代表作「荒地」の冒頭の1行。心躍るはずの季節が「残酷」とは逆説的だが、新たな命の芽生えはさまざまな苦悩の始まりでもあるという意味か。いずれにせよ希望に胸を膨らませて第一歩を踏み出そうとした若者らに残酷すぎる春だ。 先月末に閣議決定された食料・農業・農村基本計画も新型コロナの悪影響に言及した。具体策には踏み込んでいないが、平時からリスクに備える必要性を指摘し、中長期的な課題として検討するという。 ここ数年の農政は「農業の成長産業化」を掲げ、輸出... 2020年4月25日
政府は9日、規制改革推進会議農林水産WG(オンライン会議形式〔非公開〕)を開催した。今回は、農業用施設の建設に係る課題等について、農水・国交両省からヒアリングを行った。 内閣府によると、農水省は、政府の規制改革実施計画(令和元年6月)を踏まえて行った農業用施設の建設に係る農地転用の実態を把握するためのアンケート調査を報告、それを踏まえ、WG委員等から「農地転用許可を要せずとも転用できる規模を拡大すべき」などの意見が出された。 農業振興地域制度において、市町村が農業上の利用を確保すべき土地を農用地区域として指定し、農地転用を禁止するとともに、農地転用許可制度において、農地の優良性や周辺... 2020年4月17日
対談 新たな「食料・農業・農村基本計画」の実践へ ~食料・農業・農村の将来方向とJAグループの役割~ JA全中 会長 (食料・農業・農村政策審議会委員・企画部会委員) 中家徹 氏 農林中金総合研究所 理事長 (元・農林水産事務次官) 皆川芳嗣 氏 3月末、令和2年度から5年間の新たな「食料・農業・農村基本計画」が決定された。副題は「我が国の食と活力ある農業・農村を次の世代につなぐために」。新たな「基本計画」の評価と今後の具体的実践に向けたポイントを、食料・農業・農村政策審議会委員・企画部会委員も務めたJA全中(全国農業協同組合中央会)の中家会長と、前基本計画策定に農林水産事... 2020年4月15日
JAの新たな事業モデルにつながる可能性を見込み JA全中は9日、JAグループ全国4連(全中、JA全農、農林中金、JA共済連)が、トヨタ自動車が構想する電気自動車を核にした新たな事業に協働していく方針を明らかにした。 トヨタ自動車は、環境問題への対応を経営の最重要課題の一つと位置付け、2050年には、新車から排出される走行時のCO2排出量を、2010年比で90%削減する「新車CO2ゼロチャレンジ」を掲げている。その為には、ゼロエミッションヴィークル(以下、ZEV)の普及が必要であり、企画開発のためのトヨタZEVファクトリーを設立。同社では、より良い社会〝EVで目指すべき社会〟への貢献を視... 2020年4月14日
世界の新型コロナウィルス感染者数は93万人に及ぶ(4月2日午後4時現在)。当初は中国の武漢市の問題と楽観していたものが、湖北省、北京に広がり、そして韓国、日本、さらにはイタリアをはじめとして欧米、南半球へと拡散は急である。 日本でも感染が始まった当初は感染者数に対して死者数が少なく、アメリカで猛威を振るっているインフルエンザよりもましかと楽観していたが、イタリアでの死者数が中国を上回り、しかも致死率が10%前後と高いことが報道されるようになってから、これはただ事でなく、命が危険にさらされていることを実感。直近ではあっという間にアメリカが最大の感染国となるなど、その感染力の強さに戦々恐々と... 2020年4月5日
このひと JAアクセラレーターの成果と今後 アグベンチャーラボ 代表理事 農林中央金庫 執行役員 デジタルイノベーション推進部長 荻野浩輝 氏 JA全中、JA全農、農林中金などJAグループの全国機関8団体が、外部の技術やアイデアをもつ組織と連携して新たな事業を創造するオープンイノベーションを実現する拠点として、昨年5月末に「アグベンチャーラボ」が開設されてから約1年。この間のJAアクセラレータープログラムの成果とこれからの取組み方向を、代表を務める荻野浩輝氏に聞いた。 スタートアップ企業とJAグループがコワーク ■JAアクセラレーター第1期の成果は? アグベンチャー... 2020年4月5日
協同組合を通じ活力ある地域社会の実現を目的に 自民・公明・立憲等超党派議員で組織する協同組合振興研究議員連盟(河村建夫会長、篠原孝事務局長)は3月31日、衆議院第一議員会館で総会を開催した。議員立法として今国会での成立を目指している「労働者協同組合法案(仮称)」について、法制局の法案説明、日本協同組合連携機構(JCA)等関係団体からのヒアリングが行われた。 同法案は、「組合員が出資し、それぞれの意見を反映して事業を行い、自らが事業に従事することを基本原理とする組織」である労働者協同組合を、新たな法人形態として法制化するもの。持続可能で活力ある地域社会を実現するため、出資・意見反映・労働... 2020年4月1日