日本農業の発展と農業経営の安定、農村・地域振興、安心・安全な食料の安定供給の視点にこだわった報道を追求します。

自民党福田達夫農産物輸出促進対策委員会委員長

日本農民新聞 2020年1月15日号

このひと   農林水産物・食品の輸出促進へ   自民党 農産物輸出促進対策委員会 委員長 福田達夫 氏    昨年11月、「農産物及び食品の輸出の促進に関する法律」が成立し、今年4月1日から施行する。農水省に農産物・食品の輸出を一元的に手がける「輸出本部」を設置し、輸出促進へ本腰を入れた国の取り組みが始まる年明けに、自民党農林・食料戦略調査会農産物輸出促進対策委員長の福田達夫氏(衆議院議員)に、農産物輸出に向けたポイントを聞いた。   農業者の“稼ぎ”の柱の一つに ■輸出促進法が成立しました。  農産物の輸出の関する初めての...

日本農民新聞 2020年1月5日号

〈本号の主な内容〉 ■年頭所感 江藤拓 農相 ■加速するGAPの取り組み ■新春に想う  筑波大学生命環境系教授 納口るり子 氏 ■JAグループトップ新春の決意  JA全中      中家徹 会長  JA全農      長澤豊 会長  JA共済連     市村幸太郎 会長  農林中央金庫   奥和登 理事長  JA全厚連     雨宮勇 会長  家の光協会    中出篤伸 会長  (株)農協観光  全国農協観光協会 田波俊明 会長 ■2020新春メッセージ  全国土地改良事業団体連合会 二階俊博 会長  全国農業会議所 二田孝治 会長  全森連 村松二郎 代表...

〈蔦谷栄一の異見私見〉「持続可能な農業」という枠組みからの農業見直しを

 過ぐる一年を一言で凝縮すれば「加速する輸入自由化圧力の増大」ということに尽きよう。TPP11そしてEUとのFTAが発効し、最大の懸案であった日米交渉も8月の首脳会議で大枠合意して、この1月1日から発効した。日米交渉決着に際して政府は「共同声明に沿った結論が得られた」と強調する。しかしながら肝心の自動車と部品についての関税撤廃は先送りされる一方で、牛肉・豚肉関税は発効時からTPP国と同税率にする等、米国に一方的に旨味のある内容で押し切られたというのが実情だ。しかも農産品については再協議規定が設けられており、いつでも米国はエスカレートさせた要求を突き付けることができるように措置されるなど、日本の...

第41回施設園芸総合セミナー・機器資材展 出展企業・団体 出展内容

開催終了 第41回施設園芸総合セミナー・機器資材展へ JA全農 ◆出展内容=JA全農では高度施設園芸の普及・推進のため、本会自らが栽培施設を所有し営農実証を行う「ゆめファームプロジェクト」を展開しています。当ブースでは本プロジェクトと、この取り組みにより開発した機器や関連資材等の紹介を行います。 佐藤産業㈱ ◆出展内容=ビニールハウス用金具で業界随一の品揃えを誇る私たち佐藤産業は、パイプハウス強靭化をコンセプトにした商品により、自然災害で倒壊するハウスを少しでも減らしたいと願っています。また、人手不足対策やハウス建設コスト削減のため、施工を省力化できる新商品も展示します。ぜひお立...

日本農民新聞 2019年12月25日号

〈本号の主な内容〉 ■「共創の日2019」シンポジウム  農商工連携で地域経済活性化 ■農場から食卓まで 安全管理の徹底へ  農林水産省消費・安全局 新井ゆたか局長に聞く ■JA助けあい組織全国交流集会 JA健康寿命100歳サミット  JA全中が開催 ■行友弥の食農再論「複眼的な議論」 ■YEAR'Sニュース2019

〈行友弥の食農再論〉複眼的な議論

 「近隣の集落はすべて消滅し、800人だった人口が20人に激減した。行事を手伝う人も減り、集落の維持が困難になった」  食料・農業・農村政策審議会のヒアリングで中国地方の農業者が答えた内容だ。「地方消滅」の実態だが、一方で同じ中国地方には都会から若い移住者が集まる地域もある。 地方の衰退は高度経済成長とともに始まった。旧農業基本法が制定された1961年ごろから団塊の世代の若者たちは「金の卵」として大都市圏に向かい、農山村はさびれた。集団移転などで消えていった山間集落も少なくない。  現在も若者の流出は続く。だが、都会へ出ても安定した所得や豊かな暮らしは約束されない。多くの若者は不安定な雇...

ナフィールドジャパン代表理事 前田茂雄氏

日本農民新聞 2019年12月15日号

このひと   ナフィールドジャパン創設のねらい ~農業人材育成への思い~   一般社団法人ナフィールドジャパン 代表理事 前田茂雄 氏      イギリス発の生産者による農業者向け奨学金制度として長い歴史をもつ「ナフィールド国際農業奨学金制度」の、日本における運営組織として「一般社団法人ナフィールドジャパン」が8月に設立された。代表理事の前田茂雄氏(北海道本別町・前田農産食品(株)代表取締役)に、設立のねらいと今後にかける思いを聞いた。 1940年代から世界の農業者を育成 ■ナフィールド国際農業奨学金制度とは? ...

第41回 施設園芸総合セミナー・機器資材展

施設園芸のスマート化と果菜類の多収生産技術 開催延期→5月12~13日に開催 ●会期 2020年2月4日(火)~5日(水) ●会場 江戸川区総合文化センター(東京都江戸川区中央4-14-1) JR総武本線新小岩駅より 徒歩15分 又は都営バス江戸川高校前停留所下車徒歩6分 ●参加費(1日間・2日間同額) 一般:6,000円 農業生産者および(一社)日本施設園芸協会会員:3,000円 〈開催案内・参加申込書〉 〈機器資材展・出展案内〉  《機器資材展 出展企業・団体、出展内容 紹介》 令和元年度の施設園芸総合セミナー・機器資材展をご案内いたします。 今回は「施設園芸の...

〈蔦谷栄一の異見私見〉親環境農業をリードするカンドン農協

 GSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)の失効は免れたものの、日韓関係は最悪の状況が続いている。こうした時ほど民間レベルでの交流が重要だ、との思いも手伝って、韓国の都市農業や協同組合を中心にヒアリングや現地調査に出かけてきた。  訪問先で最も興味をひかれた一つがソウル市にあるカンドン(江東)農協の親環境農業への取組である。親環境農業は有機栽培、無農薬栽培を対象とするが、1997年に親環境農業育成法を成立させて以降、当初、助成対象としていた低農薬栽培や転換期間中を対象から除外する等によってレベルアップをはかってきた。有機農業が占める農地面積割合(16年)は1.2%と日本の0.2%(認証ベース...

日本農民新聞 2019年12月5日号

〈本号の主な内容〉 ■アグリビジネス創出フェア開く ■JAグループ 令和2年度畜産・酪農対策に関する政策提案 ■日本食農連携機構が設立10周年 ■国産材を主体とした木材利用の拡大へ  ウッドソリューション・ネットワーク   総会で3年の成果を確認   木材業界と学界の"協創"で第2クールへ ■町産木材を利用した循環型地域社会づくり  官民複合施設「オガールエリア」(岩手県紫波町)を訪ねて ■第6回JA窓口担当者交流大会  農林中金が開催 ■かお  JA全農 監事・常務理事に就任した4氏   大河原秀一郎 監事   竹本尚史 常務理事   倉重徳也 常務理事  ...

国内小売業で初、来秋からリユース容器使用商品を販売=イオン

 イオンはこのほど、国内の小売業として初めて繰り返し使えるリユース容器を利用した商品のショッピングプラットフォーム「Loop」に参画すると発表した。来秋から、東京都の「イオン」「イオンスタイル」で、同プロジェクトに参画するメーカー各社の日用消耗品や食品など、リユース容器を利用した商品の先行販売および使用後の容器回収を開始、2021年から順次、本州・四国の約400店舗への拡大を目指す。  Loopは、国際的なリサイクル企業であるテラサイクルが開発。従来、使い捨てされていた洗剤やシャンプーなどの日用消耗品や食品などの容器や商品パッケージを、ステンレスやガラスなど耐久性の高いものに変え、繰り返し利...

こめ油業界初、近赤外分光法を「こめ油」の製造工程管理に応用=築野食品工業

 築野食品工業㈱(本社=和歌山県伊都郡、築野富美代表取締役社長)は、こめ油業界初となる近赤外分光法(*NIR)によるこめ油の製造工程管理を確立、このほど本格的に運用を開始した。約2年以上の検証を重ねてきたもの。  油脂製造において、良品質の製品を作るためには、原料や中間製品の分析による工程管理が欠かせず、酸価、よう素価、曇り点など多様な分析が用いられており、一般的に普及している化学分析の場合、対象項目毎に検体を用意し、それぞれの分析法により有機溶剤等を用いて分析する必要がある。  このため、同社では重要な管理点となる酸価やよう素価、曇り点の他に、こめ油特有の成分であるγ―オリザノールやビタ...

牛の行動モニタリングシステムがデンマーク農業研究機関の実証実験の対象に決定=デザミス等

 畜産向けIoT事業・コンサルティング事業を展開するデザミス㈱(東京都江東区、清家浩二代表取締役兼CEO)とNTTテクノクロス㈱(東京都港区、串間和彦代表取締役社長)は、デンマークの農業研究機関SEGES(セゲス)と共同で、牛の行動モニタリングシステム「U-motion」の実証実験をデンマーク国内で行う。  U-motionは、牛の行動をリアルタイムでモニタリングするサービス。牛に装着した専用センサが採食、飲水、起立、横臥、歩行、反芻などの行動データを24時間収集し続ける。セゲスは、環境、衛生、アニマルウェルフェアなどに配慮しながら、デンマークの酪農・農業が効率的かつ競争力のある農業生産を目...

厚生事業審議会が雨宮会長に答申書を手交=JA全厚連

早期収支改善厚生連に提言可能等、全厚連の機能強化  JA全厚連(雨宮勇経営管理委員会会長)は12日、東京・大手町のJAビルで第4回厚生事業審議会(委員長=今井長司新潟県厚生連経営管理委員会会長)を開き、「JA厚生事業にかかる機能強化と組織のあり方」について取りまとめた答申書を、雨宮会長に手交した。今年6月21日に雨宮会長が「経営悪化の未然防止および経営破綻防止の取組に関して、より実効性を高めるためのスキーム」等を同審議会に諮問していた。同日に開かれたJA全厚連の理事会および経営管理委員会で承認され、令和2年度より適用される。  答申は経営改善にかかる取組みの課題に対応するため「収支改善にか...

〈行友弥の食農再論〉「じゅうねん」がつなぐ未来

 福島では「じゅうねん」と呼ぶ。最近、健康食品として注目されるエゴマのことだ。血液をサラサラにするなどの効果があるα―リノレン酸を豊富に含み、福島での呼び名も「10年長生きする」に由来するという。  そのエゴマが、原発事故からの農業復興を担う。川内村、浪江町、飯舘村などで生産が広がっていることは知ってていたが、調理や試食も体験する機会に恵まれた。食と農と地域をつなぐ活動を行う東京のNPO法人「コミュニティスクール(CS)まちデザイン」の一員として、今月初めに飯舘村を訪問したのだ。  村内の各所を回ったが、メーンは2日目の住民との交流会。女性はエゴマを使った料理を作り、男性はうどんを打ちエゴ...

JA全中専務理事比嘉政浩氏

日本農民新聞 2019年11月25日号

アングル JAの経営基盤強化へ~課題と取組み方向   JA全中 専務理事 比嘉政浩 氏  JAグループでは、第28回JA全国大会決議の重点の一つである「持続可能な経営基盤強化の確立・強化」に基づき、さらなる取組みを強化するための検討を開始し、年度内に基本的方向をとりまとめることとしている。現状での課題と取組みの考え方を、JA全中の比嘉政浩専務理事に聞いた。 JA自己改革の成果 ■農協改革集中推進期間を終えての課題から。  今年5月に、5年間の「農協改革集中推進期間」を終え一定の評価を受けた。7月の参院選における与党公約では「准組合員利用規制の検討は『組合員の判断...

JA新いわて 代表理事組合長 小野寺敬作 氏

日本農民新聞 2019年11月14日号

このひと   地域農業振興とTACの役割   JA新いわて 代表理事組合長 小野寺敬作 氏    農業者の所得増大による地域農業活性化の取組みが、JAグループを挙げて進められているなか、地域農業の担い手に出向くJA担当者「TAC」の役割は、ますます重要性を増してきた。岩手県北部の18市町村をエリアとするJA新いわてのTACの活動から、広域JAの地域農業振興とTACの役割を小野寺敬作組合長に聞いた。   販売額500憶円を目指す ■管内農業の概況から。  管内は、四国4県に匹敵する岩手県のほぼ半分をエリアとし18市町村にまたがる...

〈蔦谷栄一の異見私見〉映画「ワーカーズ 被災地に起つ」の自主上映の輪を広げよう

 あなたは映画「ワーカーズ 被災地に起つ」について小耳にはさんだことはないだろうか。これは日本労働者協同組合連合会、通称ワーカーズコープが、東日本大震災で甚大な被害を受けた東北を舞台に、復興に向けて地域で協働しながら奮闘する人々の姿を追ったドキュメンタリーで、厚生労働省の推薦映画にもなっている。昨年10月に東京のポレポレ東中野で劇場公開されたのを皮切りに、全国各地で自主上映の運動が展開されつつある。  その流れに呼応して、この10月17日、小金井市にある宮地楽器大ホールでその上映会が開催された。これは翌18日に行われた川崎平右衛門研究会の前夜祭的位置づけも兼ねて上映されたもので、川崎平右衛門...

日本農民新聞 2019年11月5日号

〈本号の主な内容〉 ■JAグループ担い手アグリサミット2019  JA全農がJA西日本営農技術センター(広島)で開催 ■集中連載 第2回  「食と農を基軸として地域に根ざした協同組合」へ   わがJAの自己改革と今後  福岡県 JA糸島    代表理事組合長 山﨑重俊 氏  大阪府 JA大阪南   代表理事組合長 中谷清 氏  千葉県 JAちば東葛  代表理事組合長 勝田実 氏  兵庫県 JAたじま   代表理事組合長 尾﨑市朗 氏  岩手県 JAいわて平泉 代表理事組合長 佐藤鉱一 氏  福井県 JA花咲ふくい 代表理事組合長 冨田勇一 氏  岡山県 JA阿新    ...

〈行友弥の食農再論〉おお、運命の女神よ

 6年前、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」という曲がヒットした。失恋しかけた友人(自分?)を「未来はそんな悪くないよ」と励ます歌詞。他愛もない恋の歌と言えばそれまでだが、東日本大震災や福島原発事故の被災者への応援歌にも聞こえた。  「フォーチュン」は英語で「運命」や「幸運」を意味する。語源はローマ神話の豊穣の女神フォルトゥーナだ。豊かな実りは常に約束されているわけではなく、不作の年も必ずある。だから「運命」の意味も持たされたのだろう。  「おお、フォルトゥーナ!」の叫びで始まる合唱曲がある。南ドイツの修道院から発見された古い詩歌集に20世紀の音楽家カール・オルフが曲を付けた「カル...

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