JA沖縄中央会等で構成する「沖縄県さとうきび対策本部」はこのほど、農水省にさとうきびの生産振興対策を要請した。 島嶼県である沖縄県では、さとうきびは基幹作物として生産農家や地域社会・経済を支える重要な役割を担っており、その生産持続性の確保と生産振興の諸施策の実施を求めたもの。大城勉本部長(JA沖縄中央会会長)が野上浩太郎農相に要請書を手渡した。 同対策本部が要請したのは、「さとうきび増産基金の事業継続と予算確保」「さとうきび生産性向上支援事業の予算確保」「環境負荷軽減に貢献するさとうきび農業への支援」の3項目。 農相は、「さとうきび増産基金の事業継続等々重要な課題だ。さとうきびは... 2021年8月24日
農研機構は2023年までに、WEB上で全世界を対象とした穀物の収量予測情報の提供を開始すると発表した。 農研機構はAPEC気候センター(APCC)と共同で、トウモロコシ、コムギ、コメ、ダイズについて全世界を対象とした収量予測手法を開発し、19年6月から収量予測情報を各国の食糧機関などに毎月提供するサービスを試験運用している。今回、米国と、対象穀物の生産量が100万tを超える欧州12か国を対象に、今回のサービスによる2019年産収量の予測精度を検証した。それによると、米国農務省(USDA)や欧州委員会共同研究センター(JRC)の収量予測に比べると、やや精度が低いものの、既存の予測が公表され... 2021年8月24日
APEC(アジア太平洋経済協力)食料安全保障担当大臣会合が19日、テレビ会議形式で行われ、共同閣僚声明を採択するとともに、「2030年に向けた食料安全保障ロードマップ」を承認した。農水省によれば、日本からは葉梨康弘副大臣が出席し、みどりの食料システム戦略を紹介するとともに、各国の自然条件等に合った形で持続可能な農業・食料システムに関する協力を進めることについて発言した。 同会合は、2008年の食料価格高騰を受け、世界の食料安全保障問題の重要性を踏まえ、2010年に日本で初めて開催されて以後、概ね2年に1回のペースで開催されており、世界の食料安全保障確保に向けた議論が行われ、その結果を踏ま... 2021年8月23日
令和2年の新規就農者は5万3740人で前年に比べ3・8%減少し、このうち49歳以下は1万8380人で、0・9%減少した。 農水省がこのほど公表した「令和2年新規就農者調査結果」による。 就農形態別にみると、【新規自営農業就農者】は4万100人、このうち49歳以下は8440人で、前年に比べそれぞれ6・2%、8・1%減少した。 【新規雇用就農者】は1万50人、このうち49歳以下は7360人で、前年に比べそれぞれ1・1%、3・8%増加した。 【新規参入者】は3580人、このうち49歳以下は2580人で、前年に比べそれぞれ11・9%、13・7%増加した。 新規参入した部門別にみ... 2021年8月23日
「農林水産業への影響を最小限にするよう対応」と農相 令和3年8月の大雨による農林水産関係被害は20日13時30分時点で95・3億円となっていることが分かった。 野上農相は20日の定例会見で大雨被害について触れ、「防災重点ため池の損傷や、農地・農業用施設における法面崩れ、農作物の被害、林地や林道施設における山腹崩壊や法面崩れなどの被害が報告をされている。まだ大雨が続いている地域もあるので、大部分の市町村が調査未着手又は調査中であることから、被害額は今後増加する見込みだ」と話した上で、農水省の取組について、「大雨の備えとして、農業用ダム7か所で事前放流を実施し、洪水被害の防止・軽減に取り組... 2021年8月23日
農水・環境両省、消費者庁は「あふの環(わ)2030プロジェクト~食と農林水産業のサステナビリティを考える」の取組の一環として9月18日~28日、サステナウィーク「未来につながるおかいもの」を実施する。「あふの環2030」参画企業等とともに、サステナブルな取組を発信、店頭等でPRすることで、「見た目重視から持続性重視のおかいもの」が増えることを目指す。 具体的には、東京・港区のITOCHU SDGs STUDIOで、「見た目重視から持続性重視」をテーマにしたトークイベントを9月17日に、体験型企画展示を9月18日~10月10日に行う。 また、「あふの環2030」メンバーの団体や企業が各地で... 2021年8月23日
野上浩太郎農相はこのほど、デンマークのラスムス・プレーン食料・農業・漁業大臣と会談し、今年9月に開催される国連食料システムサミットに関する意見交換を行った。 野上農相は「日本と貴国は強固な経済関係を構築しており、日EU・EPAのもとで両国における農林水産分野における関係も良好である。これまでも両国は良好な協力関係を継続してきたが、今日を機に両国の関係を更に高めていきたい」と語った。 農水省によると会談では、持続可能な食料システムの構築に向けて開催される国連食料システムサミットに関する意見交換とともに、野上農相から「みどりの食料システム戦略」と国連食料システムサミットプレサミットでの議... 2021年8月23日
宮城県農業法人協会と農林中央金庫仙台支店はこのほど、水稲農業におけるスマート農業導入の経営効果を実証するプロジェクトの見学会を開催した。 プロジェクトの一環であるドローンを用いた圃場の空撮、解析データに基づくラジコンヘリを用いた追肥の空中散布を実演した。 開催場所はプロジェクトの対象法人である㈲角田健土農場(角田市)および㈲薬師農産(大郷町)の圃場で実施。スマート農業を活用した圃場と慣行圃場の収量等を比較し、スマート農業の導入が農業経営に与える費用対効果を検証していく。 同プロジェクトの目的は、他の水田作におけるスマート農業導入の実証実験では、設備費の増加が大きく必ずしも所得増大... 2021年8月19日
政府は8月1日付で規制改革推進会議の委員を任命した。 ▼岩下直行(再・京都大学公共政策大学院教授)▼大槻奈那(再・マネックス証券㈱専門役員、名古屋商科大学大学院教授)▼佐藤主光(再・一橋大学経済学研究科教授)▼菅原晶子(再・公益社団法人経済同友会常務理事)▼杉本純子(新・日本大学法学部教授)▼武井一浩(再・西村あさひ法律事務所弁護士〔パートナー〕)▼中室牧子(再・慶應義塾大学総合政策学部教授)▼夏野剛(再・慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別招聘教授)▼本城慎之介(新・学校法人軽井沢風越学園理事長)▼御手洗瑞子(再・㈱気仙沼ニッティング代表取締役)。 小林喜光議長、農林水産WG... 2021年8月19日
農水省は27日、「国際果実野菜年2021」WEBシンポジウムをZoomを活用して実施する。 今年は、果物と野菜を摂ることによってもたらされる栄養上・健康上の利点について世界的に理解と認識を深めることを目的に国連が定めた国際果実野菜年。シンポジウムは、国際果実野菜年という機会を捉え、最新の研究成果に基づく果物と野菜の利点について理解を深めるための基調講演や、果物と野菜を毎日の食生活に取り入れていくための方策等について議論し理解を深めることがねらい。 国連食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所長の日比絵里子氏によるビデオメッセージ、女子栄養大学栄養学部准教授でNPO法人青果物健康推進協会理... 2021年8月19日
農水省は17日、令和4年度農林関係予算概算要求の重点事項(案)を自民党農林・食料・戦略調査会等合同会議で示した。 4年度重点事項案では、「生産基盤の強化と経営所得安定対策の着実な実施」「5兆円目標の実現に向けた農林水産物・食品の輸出力強化、食品産業の強化」「環境負荷軽減に資する『みどりの食料システム戦略』の実現に向けた政策の推進」など8項目を柱に設定。 このうち、「『みどりの食料システム戦略』の実現に向けた政策の推進」では、持続可能な食料システムの構築に向け、カーボンニュートラル、生物多様性の保全・再生等の環境負荷軽減の取組の推進をはかる。具体的には、〈みどりの食料システム戦略の実現... 2021年8月18日
「令和3年8月の大雨」に関わって政府は17日、特定災害対策本部会議を開催、各省庁から被害状況等の報告を受けた。農水省によれば、農林水産関係の被害は17日8時現在で、〈ため池・ダム等の被害〉については、大雨特別警報が発表された市町村における点検対象の防災重点ため池2182か所に対し、警報が解除されたところから緊急点検を実施、447か所で点検が済み、1か所に堤体下流法面の損傷が確認され、水位低下作業中。また、上記以外の防災重点ため池7か所(広島、福岡、熊本)で損傷が確認されたが、いずれも応急措置済み又は水位低下作業中。 〈農作物等の被害〉は、水稲、大豆、野菜、果樹、花き等の冠水、農地209か... 2021年8月18日
日本政策金融公庫は、島根県、広島県、福岡県、佐賀県で大雨の災害により被害を受けた農林漁業者等を対象とする窓口を設置、相談を受け付けている(中小企業・小規模事業者を対象にした「令和3年8月11日からの大雨による災害に関する特別相談窓口」を設置、「災害復旧貸付」の取扱いも開始した)。 日本公庫では、「このたびの災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者や農林漁業者等の皆さまからのご融資やご返済に関する相談に、政策金融機関として迅速かつきめ細やかな対応を行ってまいります」としている。 ※詳報は日刊アグリ・リサーチに掲載しております。 2021年8月18日
このひと 農研機構のこれから~第5期中長期計画の推進方針 農研機構 理事長 久間 和生 氏 世界に冠たる一流の研究組織に 基礎から実用化までを切れ目なく わが国の農業と食品産業を支える研究開発機関である国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構=NARO)は、今年4月「第5期中長期計画」を策定、組織や運営方法を大きく変え研究開発を加速させている。久間和生理事長に中長期計画の概要と機構改革のポイントを聞いた。 伸びしろ大きい農業・食品分野を成長産業に ■農研機構のこれまでの取組みは? 2018年4月に理事長に就任して以来、農業や食品分野は伸びしろの大きな... 2021年8月15日
農水省は6日、㈱大阪堂島商品取引所のコメ先物本上場認可申請について、「不認可」とする通知を行った。同省によれば、5日に行われた同社からの意見聴取での意見を踏まえ検討した結果、取引に参加する当業者数が横ばいであること、当業者の取引利用意向が減少していること、取引の9割が新潟コシヒカリに偏っていることなどから、認可基準に適合していないとして、不認可と判断した。 2021年8月7日
農水省は令和4年度の農林関係予算概算要求事項について、「生産基盤の強化と経営所得安定対策の着実な実施」「5兆円目標の実現に向けた農林水産物・食品の輸出力強化、食品産業の強化」などを検討している。4日の自民党農林・食料戦略調査会、農林部会合同会議で同省が主要事項案を報告した。 主要事項案では、攻めの農林水産業を展開し成長産業にするとともに、農山漁村を次世代に継承するため新型コロナウイルス感染症による社会構造の変化にも対応しつつ「農林水産業・地域の活力創造プラン」等に基づく改革の着実な実行、のための予算を要求するとしている。主要事項は、前記とともに「『みどりの食料システム戦略』の実現に向けた... 2021年8月6日
自民党の小野寺五典農業基本政策検討委員長らは5日、農水省に対し、米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針を踏まえた米の需給安定に関する申し入れを行った。 令和3年産米については、過去最大規模の作付転換を達成できる見通しであり、これは作付転換に取り組んできた産地の努力の結果であるとして、今年の出来秋及び令和4年産の作付けに向けて米の需給安定に万全を期すことができるよう対策を講じることを求めたもの。野上浩太郎農相が対応した。 申し入れでは、概要以下の対策を求めている。 ▼令和3年産米の作付転換に対する水田活用の直接支払交付金による支援については、過去最大規模の作付転換を達成した... 2021年8月6日
農水省は3日、「スマート・オコメ・チェーンコンソーシアム設立大会」をオンラインで開催した。今年6月に設置された同コンソーシアムについて、その活動を広く周知するために行われた。 大会では、東大名誉教授・公益財団法人日本適合性認定協会理事長の飯塚悦功氏(テーマ=オコメのグローバルスタンダードをめざして)、三重大名誉教授・一般社団法人ALFAE代表理事の亀岡孝治氏(スマート農業からデータ駆動型フードシステムへ)の講演、事務局からの説明が行われた。 スマート・オコメ・チェーンコンソーシアム=農水省の「農産物検査規格・米穀の取引に関する検討会」(令和2年9月設置)で「スマート・オコメ・チェーン」... 2021年8月6日
自民党は4日、食料産業政策委員会、農産物輸出促進対策委員会、農林・食料戦略調査会等の合同会議を開き、加工食品の輸出促進に向けた政策提言(案)を検討した。食料産業政策委員会等でこれまで、北陸製菓㈱、(一財)食品産業センターなどを対象にヒアリングを行い、取りまとめたもの。 提言では、日本の食品産業が抱える課題として「今後の人口減少・高齢化の急激な進展に伴い、国内の食市場の規模縮小の影響を受ける」「労働力確保が一層困難になることが危惧される」「次世代への事業承継が円滑に行われているとは言えず、優れた商品、貴重な技術、食文化が消滅するおそれに直面している」と提示。一方、世界のマーケットでは、加工... 2021年8月5日
2021年上半期(1~6月)の農林水産物・食品の輸出額(少額貨物輸出額を含む)は、前年同期比31・6%増の5773億円となった。農水省がとりまとめ、3日公表した。 農水省によれば、上半期の輸出額としては初めて5000億円を超え、過去最高となった。農産物は対前年同期比29・0%増の3754億円、林産物は同46・6%増の281億円、水産物は同33・0%増の1371億円だった。 農産物は多くの品目で伸び、内訳を見ると、▽「加工食品」で、アルコール飲料が83・1%増加するなど、全体で30・9%増の2176億円、▽「畜産品」は、牛肉が家庭需要等で119・3%増となるなどし、46・5%増の494... 2021年8月4日