日本農業の発展と農業経営の安定、農村・地域振興、安心・安全な食料の安定供給の視点にこだわった報道を追求します。

農政

農村振興プロセス事例概要(ほ場整備で省力化・アスパラガスで高収益化)

 農水省がを取りまとめ公表した「農村振興プロセス事例集」は、土地改良事業の実施に際し、地域自らが考える手掛かりを提供しようとするもの。掲載される47事例から、野菜に関する取組み事項の一つを紹介する。 ほ場整備で省力化 アスパラガスで高収益化  福島県平田村。  中山間農地で持続可能な農業を行うため、全員参加型の集落営農組織を設立。  ほ場整備を通じた農地集積や集落営農により効率化・省力化を図り、労働力を高収益性作物の生産販売に転換。  飼料米の導入や経理の一元管理を行い、組織の経営体制を強化。 〔取組前〕経営体数:37戸・経営体、担い手農家:0戸、担い手への集積率:0%、標準区画:5...

東南アジア各国と持続可能な農業生産等の共同文書合意=農相

 野上浩太郎農相は19日、東南アジア各国閣僚との「持続可能な農業生産及び食料システムに関する共同文書」に合意した。日本を含むアジア7か国の農業担当大臣が、今月26~28日開催の国連食料システムプレサミットを機に、持続可能な農業生産及び食料システムを達成することの重要性を共同で認識するとしたもの。  合意した共同文書は、▼アジア・モンスーン地域に属する国々として、農業生産に関して地域の特殊性を共有し、持続可能な農業生産及び食料システム、並びにSDGsという目標達成に努力を払う、▼その目標に至るために万能(one-size-fits-all)な解決策はなく各国の状況にあわせて取り組むべきものであ...

農水省の「こども霞が関見学デー」開始

 農水省は、令和3年度「こども霞が関見学デー」の一環として、夏休みの自由研究にも役立つ27のオンラインプログラムを掲載した特設Webサイト「マフ塾」を16日から開設した。  「こども霞が関見学デー」は、霞が関に所在する各府省庁等が連携し、所管の業務説明や関連業務の展示等を行うことにより、夏休み期間中に子供たちに広く社会を知ってもらうこと、政府の施策に対する理解を深めてもらうこと、活動参加を通じて親子の触れ合いを深めてもらうことを目的とした取組み。今年度はオンラインプログラムとして実施する。  農水省では「今年は、当省初のライブ配信企画『官僚YouTuber電話相談室』をはじめ、全国どこから...

農相が東南アジア各国と持続可能な農業生産等の共同文書合意

農相が東南アジア各国と持続可能な農業生産等の共同文書合意

 野上浩太郎農相が7月19日、東南アジア各国閣僚との「持続可能な農業生産及び食料システムに関する共同文書」に合意。日本を含むアジア7か国の農業担当大臣が、今月26~28日開催の国連食料システムプレサミットを機に、持続可能な農業生産及び食料システムを達成することの重要性を共同で認識するとしたもの。  合意した共同文書は、▼アジア・モンスーン地域に属する国々として、農業生産に関して地域の特殊性を共有し、持続可能な農業生産及び食料システム、並びにSDGsという目標達成に努力を払う、▼その目標に至るために万能(one-size-fits-all)な解決策はなく各国の状況にあわせて取り...

農福連携都道府県ネットワークが農水省に農福連携促進に向け提言

 農福連携全国都道府県ネットワークの鈴木英敬会長(三重県知事)は14日、農水省に農福連携の促進に向けた提言を提出した。池田道孝大臣政務官が対応した。提言では、新型コロナウイルス感染症の収束を見据え、農福連携の拡大と定着を進め、地域共生社会の実現につなげていくために必要となる推進体制や支援策、予算措置などを要望した。「農林水産業と福祉をつなぐ支援体制の整備促進」など以下の6項目が盛り込まれている。 ▼農福連携等推進ビジョンを展開するための国と地方をつなぐ窓口・推進体制の一元化…国と地方が連携を密にして、ビジョンの取組を効果的に展開していくため、国の窓口や推進体制について一元化を図るとともに、そ...

ミナミアグリシステムとカゴメの合弁事業が本格稼働

 北海道農業生産法人㈲ミナミアグリシステム(南和孝代表取締役)とカゴメ㈱(山口聡代表取締役社長)の合弁会社「そうべつアグリフーズ㈱」(南和孝代表取締役)が建設を進めてきた、生鮮たまねぎの貯蔵庫と選果場がこのほど完成した。  そうべつアグリフーズは、北海道産のたまねぎを全国に流通させることで北海道の農業振興に繋げたいミナミアグリシステムと、食を通じて社会課題の解決に取組むカゴメが、「互いの理念に共感」して2020年2月設立した合弁会社。  完成した貯蔵庫・選果場を最大限活用し、主にミナミアグリシステムや地元農家が栽培した北海道産のたまねぎを、9月から北海道内外の卸・仲卸や量販店にむけて販売を...

サプライチェーンイノベーション大賞優秀賞にキユーピー、ヤオコー等の事例

 経産省は9日、「サプライチェーン イノベーション大賞2021」の受賞者を発表した。経産省が事務局を務める製・配・販連携協議会が、サプライチェーン全体の最適化に向け、製・配・販各層の協力の下、優れた取組を行い、業界を牽引した企業に対して、その功績を表彰するもの。今回、合計11社(共同提出含む)から応募があり、表彰選考委員会が審査した結果、《大賞(1件)》に㈱スギ薬局・ライオン㈱・㈱PALTAC(連名)、《優秀賞(3件)》にキユーピー㈱・㈱日本アクセス(連名)、日本アクセス(単独)、㈱ヤオコー、《食品ロス削減特別賞(2件)》に日本アクセス、ヤオコーが選ばれた。 【キユーピー・日本アクセス】の取...

農水省が「農業農村情報通信環境整備推進体制 準備会」を設置

 農水省は、農業農村における情報通信環境の整備を官民で連携して推進するための体制の構築に向け、「農業農村情報通信環境整備推進体制 準備会」を設置するとともに、今年度から試行的に地方自治体等へのサポートなどの活動を開始する。  農水省は今年度、農業農村インフラの管理の省力化・高度化を図るとともに、スマート農業の実装や地域活性化の取組に活用するための光ファイバーや無線基地局等の情報通信環境の整備を支援する新たな施策として「農山漁村振興交付金 情報通信環境整備対策」を創設した。農業農村における情報通信環境整備の普及・啓発や事業主体となる地方自治体等へのノウハウや人材面でのサポート等の取組を民間事業...

人事|農水省=7月5日付

▽大臣官房付兼輸出・国際局付(在イタリア日本国大使館参事官)久染徹▽内閣官房出向〔内閣総務官室企画官へ〕(大臣官房秘書課監査官)御厩敷寛

農水省農業人材確保検討会で若者を雇用する農業法人からヒアリング

農水省農業人材確保検討会で若者を雇用する農業法人からヒアリング

 農水省が7月8日、農業人材の確保に向けた検討会をweb開催。持続的な農業を実現していくためには、意欲ある多様な若者を農業に呼び込み、新規就農者を増やし、定着させていくことが重要であるとして、従来の枠組にとらわれない新規就農施策を検討するもの。第4回となる今回は、若者を雇用する農業法人として、㈱サラダボウル、㈱穂海、㈱ドロップ、ロックファーム京都㈱を対象にヒアリングが行われた。農水省からは、葉梨康弘・宮内秀樹両副大臣、熊野正士農林水産大臣政務官らが出席した。

鹿児島県中等が農水省にR4年度農畜産物対策を要請

鹿児島県中等が農水省にR4年度農畜産物対策を要請

 JA鹿児島県中央会・JA鹿児島県信連・JA鹿児島県経済連などは7月7日、農水省に対し、令和4年度の農畜産物対策に関して、畜産・茶業などの品目別対策を要請。政府の4年度予算の概算要求・本予算の確保と政策実現に向け、農家の経営安定と生産基盤の維持が図られるよう配慮をもとめたもの。JA鹿児島県中央会の山野徹会長が、「令和4年度農畜産物対策に関する現場からの提案と要請書」を熊野正士農林水産大臣政務官に手渡した。

EC販売サイト「一村一品マーケットonline」を開設=ジェトロ

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、中小企業・NPO法人30社・団体と連携して、開発途上国の生産者と日本の消費者をつなぐことで、貧困撲滅などのSDGs達成への貢献を目指す「一村一品マーケットonline」を開設した。誰でも閲覧可能で、希望者は購入できる。第1弾として開発途上国のSDGs達成に貢献する60商品を紹介。取扱商品は、順次増やしていく計画。 *一村一品マーケットは、日本政府が2005年12月のWTO香港閣僚会議の際に、開発途上国支援策として発表した「開発イニシアティブ」を受け、経産省とともに開発途上国「一村一品」キャンペーンの一環として、2006年3月から成田国際空港と関西国際空港に設...

「農村振興プロセス事例集(第2弾)」を公表=農水省

 農水省は、農村の多様性を考慮した「農村振興プロセス事例集(第2弾)」を公表した。  同事例集は、新たな土地改良長期計画(令和3年3月閣議決定)を踏まえ、「多様な人が住み続けられる農村の振興」をテーマに、土地改良事業を契機として地域の主体的な取組を後押しする観点から取りまとめたもの。土地改良事業の実施を契機として特色ある発展を実現した先進的な事例を取り上げ、人の関わりや合意形成といった取組、活性化する農村協働力にも着目しつつ、どのような取組を行ってきたのかを経時的な一連のプロセスとして整理している。今後も、様々な視点から多様な取組を掘り起こし、事例を追加していく予定。  農水省では、「土地...

小樽商科、帯広畜産、北見工業の3大学が来4月統合で経営方針示す

 小樽商科大学、帯広畜産大学、北見工業大学の三国立大学法人は、令和4年4月の経営統合に向けて、これまでの検討結果を「経営統合による新たな国立大学法人の経営方針等(最終まとめ)」として取りまとめた。  経営統合後の新法人は、名称を「国立大学法人北海道国立大学機構」とし、法人本部を北海道帯広市に設置、国立大学の多様なステークホルダーの意見を常時的確に反映できる経営体制を構築する。3大学連携の教育プログラムは、令和4年4月から3大学の学生が相互に履修可能な「文理融合教育プログラム」を本格実施することとし、学部教育1・2年次は「数理・データサイエンス科目」「文理融合導入科目」等の科目群を開講、学部教...

自民党農業基本政策委で米の需要拡大・創出検討PTの検討状況提示

自民党農業基本政策委で米の需要拡大・創出検討PTの検討状況提示

 自民党農業基本政策検討委員会(小野寺五典委員長)が6月29日開いた会合で、「米の需要拡大・創出検討プロジェクトチーム」における検討状況(中間報告)が示された。  同PTが示した中間報告では、現状認識として、「世代ごと等で米の消費動向に大きな違い。米飯給食で育った現在の若年層は、意外に米の消費意欲が高い一方で、中高年層ではパン・麺や肉等への置き換わりが継続。また、中高年層では、家庭内食から中食化も進行。また、いずれの世代でも健康志向は根強い。ターゲットを分けて考えることは有益である」と指摘。更なる議論に向けて、1.川下(実需者)から見た需要拡大、2.商品開発・新たな需要開拓、3....

人事|農水省=7月1日付

▽大臣官房地方課災害総合対策室長(農村振興局整備部設計課付)野中振挙▽大臣官房環境バイオマス政策課地球環境対策室長(大臣官房政策課環境政策室長)久保牧衣子▽同課再生可能エネルギー室長(食料産業局バイオマス循環資源課再生可能エネルギー室長)西尾利哉▽大臣官房新事業・食品産業部新事業・食品産業政策課ファイナンス室長(食料産業局産業連携課ファンド室長)大橋聡▽同部同課商品取引室長(食料産業局食品流通課商品取引室長)渡邉泰輔▽同部食品流通課卸売市場室長(食料産業局食品流通課卸売市場室長)金澤正尚▽同部食品製造課食品企業行動室長(食料産業局食品製造課食品企業行動室長)大熊武▽同部同課基準認証室長(食料産...

「植物防疫の在り方に関する検討会」の中間論点を整理=農水省

 農水省は6月30日、「植物防疫の在り方に関する検討会」を開催した。同省からは植物防疫に関わって、病害虫が発生しにくい生産条件の整備をベースとした総合的病害虫管理の推進など、中間論点整理案が示された。「みどりの食料システム戦略」を踏まえ、農業生産の持続性を確保していくためには、病害虫の発生予防・駆除・まん延防止措置等の植物検疫措置の強化に取り組むことで病害虫による被害を防止することが喫緊の課題であるとして、同省は今年3月、有識者からなる同検討会を設置、現行の植物防疫の課題等を点検し、今後の在り方を検討してきたもの。  論点整理案では、「植物防疫をめぐる状況の変化と課題」とともに、「国内防除を...

米の需要拡大・創出検討PTの検討状況(中間報告)示す=自民党

 自民党農業基本政策検討委員会(小野寺五典委員長)が6月29日開いた会合で、「米の需要拡大・創出検討プロジェクトチーム」における検討状況(中間報告)が示された。  毎年8万tから10万tも減少していく「主食用米」の需要減に歯止めをかけることは、食料の国内での安定供給とともに農家の所得確保による農業の持続的発展の観点から不可欠であるとして、同プロジェクトチームを設置。米の消費減少の課題等について、今後の米消費のあり方、輸出も含めた需要拡大の方向性、新たな需要創出の可能性について検討を深めるため、学識経験者や大手外食事業者、大手流通事業者などからのヒアリング(7回)などを実施。約8万tの需要減は...

千葉県農林水産部千葉農業事務所槇晋介副主幹

日本農民新聞 2021年7月2日増刊号

このひと データ活用による野菜振興 千葉県 農林水産部 千葉農業事務所 副主幹 槇 晋介 氏 生産から消費まで総合的・定量的に把握 品目の実態を関係者が共有し効果的な対策を 農業経営や産地を継続させ拡大するためには、現状を知り、次に何をすべきかを見極めることが欠かせない。野菜作において何を作り、どう売るかの判断は、将来を大きく左右する。その材料として重要なのが各種の統計データだ。ただし、膨大なデータ群から必要な情報を選び取り効果的に活用することはなかなか容易ではない。そのヒントを、書籍『野菜データの「見える化」―データ活用による野菜振興』(農林統計出版)を著した千葉県農林水産部千...

野上浩太郎農相が揮毫した「みどりの食料システム戦略本部」の看板

「輸出・国際」「農産」「畜産」の3局を新設等=農水省が組織再編

「省をあげて『みどりの食料システム戦略』の実現に全力で取組む」と農相  農水省は7月1日、本省の組織再編を実施した。  「国内の農林水産業・食品産業を更に発展をさせていくため、輸出の更なる拡大、それを支える生産基盤の強化を図るとともに、持続可能な食料システムの構築等に向けた具体的政策を強力に推進する」(野上農相)もの。  輸出関連施策と対外関係や国際協力等の業務を一元的に実施する「輸出・国際局」、耕種農業の高収益化を進めるために米・麦・大豆等と園芸作物を一体で担当する「農産局」、輸出拡大の主力を担う畜産分野について生産基盤の強化等を推進する「畜産局」、食に関する新事業の創出や食品産業の振...

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