日本農業の発展と農業経営の安定、農村・地域振興、安心・安全な食料の安定供給の視点にこだわった報道を追求します。

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日本農民新聞 2024年3月5日号

アングル     耕畜連携の現状とこれから   農林水産省 畜産局長 渡邉洋一 氏    耕種と畜産酪農との間で資源循環を行いながら営農する耕畜連携はいま、環境配慮、飼料・肥料価格の高騰対策と輸入依存低減に向けて、重要性がこれまで以上に高まっている。農林水産省の渡邉洋一畜産局長に、耕畜連携の現状とこれからを聞いた   パッケージで早期普及を支援 ■能登半島地震における畜産・酪農の現状と対応状況から。  能登半島地震の被害に見舞われた方々に、改めてお悔やみとお見舞いを申し上げます。  今回の地震による農林水産省関係の...

〈行友弥の食農再論〉田ごとの月のように

 世界農業遺産に登録される石川県輪島市の白米千枚田。日本海へ向かって広がる棚田の景色は息を飲む美しさだが、元日の能登半島地震で無残に壊れた。無数の亀裂が走り、水を張ることもできない。棚田の多くは高齢の農業者たちが支えている。地元の力だけで再生・維持するのは厳しそうだ。  2日付の日本農業新聞によると、能登半島全体で米の作付けが困難な水田は1000haに上る。東日本大震災でもそうだったように、災害をきっかけに離農する人が多いだろう。  東北の被災地では、農地復旧と併せて水田の大区画化や水利施設の改良が進められた。いわゆる「創造的復興」を目指す施策だが、少数の担い手で大きな面積をカバーするには...

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日本農民新聞 2024年2月25日号

このひと   究極の一次産業のカタチを創る   ㈱ベリーズバトン(栃木県真岡市) 代表取締役 新井孝一 氏    少子高齢化や生産年齢人口の減少による人材確保がどの産業でも大きな問題になっている。農業は魅力ある職業か? 就農時の自身の体験から、他の業界に負けない農業経営を目指し、働きやすい職場、やりがいのある仕事、カッコイイ農業への変化を実践する栃木県真岡市の㈱ベリーズバトン・新井孝一代表取締役に、人を引き寄せ、前向きの力を引き出し、日本一のイチゴ産地を次世代につなぐ取組みを聞いた。   伝統を事業として次世代へ ■会社設立まで...

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日本農民新聞 2024年2月15日号

第70回JA全国青年大会 記念対談 国産農畜産物の販売力と生産力をめぐって   全国農協青年組織協議会(JA全青協) 会長 稲村政崇 氏 JA全農 チーフオフィサー 戸井和久 氏    全国農協青年組織協議会(JA全青協)は、第70回JA全国青年大会を2月28・29日、東京の文京シビックホールで開催する。これを記念して、JA全青協の稲村政崇会長、JA全農の戸井和久チーフオフィサーに、「国産農畜産物の販売力と生産力をめぐって~日本農業の未来へ、いま学ぶこと、種をまくもの~」をテーマに対談いただいた。   農業とわたし ■はじめに自己紹介...

〈蔦谷栄一の異見私見〉能登半島地震が見せる農業の近未来

 まさかの正月1日に能登半島で震度7の大地震発生。犠牲になられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様には心よりお見舞い申しあげます。  東京から現地に救援に駆け付けた専門家からということで伝え聞いた話では、大きな揺れと津波に火事が重なったためか、専門家がこれまで足を踏み入れたどの災害現場よりも、その被害の程度は凄まじいという。日本海側の厳寒時期での被災で、寒さに雪、そして水道や電気等のインフラが切断されて、不便かつ大変な避難生活を余儀なくされている被災者の様子をテレビ等で目にするたびに、何とか苦難を乗り越えて春を迎えていただきたいと祈るばかりである。  先日、持続可能な農業を...

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日本農民新聞 2024年2月5日号

JAグループ国産農畜産物商談会 出展者インタビュー   私のイチオシ出展商品   農事組合法人21世紀フラワーファーム (山口県下松市) 代表理事 藤田シゲ子 さん   理事 藤田善江 さん    2月28・29の両日、東京・浜松町の産業貿易センターで「第16回JAグループ国産農畜産物商談会」が開催される。北海道から沖縄まで70を超えるJA・農業法人、漁協等が出展し、各地の魅力ある商品を取り揃えバイヤーを迎える。今回、TACの店で初出展する山口県下松市の農事組合法人「21世紀フラワーファーム」は、化学肥料・農薬不使用で栽培する農産物の加...

〈行友弥の食農再論〉「珠洲原発」のまぼろし

 正月気分を吹き飛ばした元日の能登半島地震。筆者も帰省先に津波注意報が発令され、老母の手を引いて右往左往した。しかし、被災者の苦難とは比べようもない。心からお見舞いを申し上げ、亡くなった方々の冥福を祈る。  新聞記者時代から災害には縁があった。新潟県中越地震(2004年)、東日本大震災(11年)、熊本地震(16年)では現地へ行った。福島県の被災地には今も時折、足を運んでいる。  被害の形は土地によって多様だが、これらの被災地に共通するのは(仙台圏を除けば)過疎化・高齢化が進む農山漁村という点だ。報道を通じ能登の状況を見ていると、既視感を覚える。  中越地震では崩れた土砂が川をせき止めて「...

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日本農民新聞 2024年1月25日号

特集:第69回JA全国女性大会 〈本号の主な内容〉 ■第69回 JA全国女性大会開く ■JA女性 想いをひとつに かなえよう☘  一歩踏み出す勇気を持って  JA全国女性組織協議会 会長 久保町子 氏 ■女性農業者の多様な活躍に期待します  農林水産省 経営局 就農・女性課 女性活躍推進室室長  伊藤里香子 氏 ■JA女性組織に期待する  消費者の理解醸成に、最も近い視点から  全国農協青年組織協議会 会長 稲村政崇 氏 ■食と農をめぐる現状とAコープ東日本の取組み  ㈱Aコープ東日本 代表取締役社長 宗村達夫 氏 ■エーコープマーク品のイチオシ商品  エーコ...

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日本農民新聞 2024年1月15日号

このひと   JAバンクの取組み方向   JAバンク代表者全国会議議長 JAバンク中央本部委員会委員長 寺下三郎 氏    昨年7月27日、JAバンク代表者全国会議議長(県域信用事業を代表する者の全国代表者)とJAバンク中央本部委員会委員長に、寺下三郎氏(大阪府信連経営管理委員会会長)が選任された。寺下氏にJAバンクの取組み方向について聞いた。   JAならではの存在価値発揮を ■7月にJAバンクの代表者全国会議議長・中央本部委員会委員長に就任された抱負は?  国際情勢が非常に不安定ななかで、原油価格の高騰や円安は食料自給率に...

〈蔦谷栄一の異見私見〉国民皆農からの食料安全保障確保

 2024年が明けた。ウクライナ、パレスチナと、いったん始まった戦争はなかなか終結を見ず、一方であらたな火種は増えるばかり。新しい年が戦争のない平和な世界に向けての転換点となることを心底から祈念したい。  戦争が勃発し、戦火が拡大するほどに浮き彫りになってきたのが、わが国の農業生産基盤の弱体化、そしてエネルギー調達基盤の脆弱性である。ロシアからの液化天然ガス(LNG)輸入が困難化し綱渡りを続ける一方、中東からの原油輸入も紅海やスエズ運河の通航がままならなくなるなど、わが国のエネルギー資源の調達はまさに黄色信号が点滅している。そして農業についてはあらためて述べるまでもなく、生産の大規模化・生産...

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日本農民新聞 2024年1月5日号

2024年 持続可能な社会・農業をめざして   〈本号の主な内容〉 ■年頭所感     坂本哲志 農林水産大臣 ■JAグループトップ新春の決意  JA全中      山野徹 会長  JA全農      折原敬一 会長  JA共済連     青江伯夫 会長  農林中央金庫   奥和登 理事長  JA全厚連     長谷川浩敏 会長  家の光協会    栗原隆政 会長  ㈱農協観光  全国農協観光協会 櫻井宏 会長  文化連      八木岡努 会長 ■新春に想う  千葉商科大学 人間社会学部 准教授 小口広太 氏 ■2024農業関連団体・...

〈行友弥の食農再論〉本当に残酷なのは…

 宮沢賢治の童話「なめとこ山の熊」は、熊撃ち猟師と、その獲物である熊たちとの交流を描いている。熊の毛皮と肝を売るしか収入源がない猟師に、ある熊は「2年待ってくれたら、お前のために死ぬ」と約束し、それを果たす。だが、最後に猟師は熊に殺される。襲った熊は「お前を殺すつもりはなかった」と言い、猟師は「くまども、ゆるせよ」とわびながら絶命する。  もちろん、おとぎ話だ。だが、この国で狩猟や畜産に携わる人々が、動物に感謝と贖罪の感情を抱いてきたことは事実だ。東北のマタギ(猟師)は、仕留めた熊の魂を山に返す儀式を行う。捕鯨の盛んだった土地には「鯨塚」があり、食肉処理場にも供養塔がある。  熊の被害が多...

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日本農民新聞 2023年12月25日号

TACパワーアップ大会2023 JA部門 全農会長賞を受賞して   農業の将来の姿を見据えたTACの活動   岐阜県 JAにしみの 代表理事組合長 小林徹 氏    地域農業の担い手とJAの関係強化のため、担い手を訪問して意見・要望を聞き、経営に役立つ情報提供と提案をする担当者TACの優れた取組みを行っているJA、個人を表彰し、成果を共有する「TACパワーアップ大会」で、今年度のJA部門最優秀賞にあたる全農会長賞に岐阜県・JAにしみのが輝いた。将来の農業の姿を見据えて、いち早く課題への対応策に取組む同JAのTACの活動を小林徹組合長に聞いた。 ...

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日本農民新聞 2023年12月15日号

農林中央金庫 創立100周年 記念インタビュー   農林水産業とJAグループの未来に向けて 農林中金の果たす役割とこれから   農林中央金庫 代表理事理事長 奥和登 氏    1923(大正12)年12月20日に「産業組合中央金庫」として設立した農林中央金庫(1943年に改称)は今年、創立100周年となる。農林水産業とJAグループの未来に向けて、同金庫の果たす役割とこれからについて、代表理事理事長の奥和登氏に聞いた。   100周年は〝通過点〟 次の時代への種まきの節目に ■創立100周年の節目をどのように捉えていますか。 ...

〈蔦谷栄一の異見私見〉検証が必要な野菜の栄養価低下

 以前から指摘がなされ、気になっていた一つが野菜の栄養価の低下である。科学技術庁から日本食品標準成分表が発表されており、5年ごととも言われるものの概ね不定期に改定が行われている。この食品成分表で野菜可食部分の100g当たりの栄養成分量が示されている。これにより1963年、1982年、2020年栄養成分含有量の推移を見てみると、カルシウムの場合、ほうれんそうで1963年98mgであったものが、1982年55mg、2020年69mg。だいこんで同じく190mg、30mg、23mg。かぼちゃで44mg、17mg、22mgとなっている。またビタミンCの場合、ほうれんそうで100mg、65mg、19mg...

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日本農民新聞 2023年12月8日号

〈本号の主な内容〉 ■畜産・酪農全国代表者大会 14年ぶり開催  会場・オンラインで1500人参加〈JA全中〉  「危機的状況な今こそ、生産者と畜産関係団体が一致団結」と山野全中会長 ■JAグループが令和6年度 畜産・酪農対策に関する政策提案 ■持続可能な農業・地域共生へ  わがJAの取組み(集中連載第5回)  ○JAにじ(福岡県) 代表理事組合長 右田英訓 氏 ■第2回 JAバンク経営者フォーラム  JA北越後、JAさがみが優良事例報告 ■国産青果物の安定販売による生産振興へ  JA全農・㈱ファーマインド PFC長野の取組み ■蔦谷栄一の異見私見「検証が必要な...

〈行友弥の食農再論〉鳥はまたいで通っても

 かつて北海道の米は評価が低く「鳥もまたいで通る」「やっかいどう米」などと言われた。ただ、学生時代まで北海道で暮らし、基本的に地元の米を食べていた筆者は、特にまずいと思わなかった。先日、ある会合で会った新潟日報の記者にその話をしたら、彼は「実は新潟の米も昔は『鳥またぎ米』と呼ばれていました」と教えてくれた。県を挙げての努力とコシヒカリという品種の普及が新潟を「米王国」に押し上げたのだ。  その王国が揺らいでいる。銘柄米の最高峰とされる新潟・魚沼コシが日本穀物検定協会の食味ランキングで最上位「特A」を逃したのは5年前(生産年は2017年)。28年ぶりの「転落」が県内外に波紋を広げた。翌年には特...

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日本農民新聞 2023年11月25日号

〈本号の主な内容〉 ■農福連携全国フォーラム2023 in ぎふ  日本農福連携協会が開催 ■かお  農林水産省消費・安全局長の安岡澄人氏 ■持続可能な農業・地域共生へ  わがJAの取組み(集中連載第4回)  〇JAグリーン近江(滋賀県) 代表理事組合長 大林茂松 氏 ■第27回JA女性組織フレッシュミズ全国交流集会 ■行友弥の食農再論「鳥はまたいで通っても」

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日本農民新聞 2023年11月15日号

〈本号の主な内容〉 ■生産者の農業DX化、JAの営農指導DX化へ  全農がすすめる スマート農業  第13回「農業WEEK」会場での講演会・セミナーから ■「TACシステム」の機能を強化  2024年4月から「担い手営農サポートシステム」に ■かお  JA全農監事の池田幸夫氏 ■JA全農の資材・技術提案  〈園芸資材〉本州太陽シート、こめパワーマット、暖房機の保守管理、生分解性マルチ(きえ太郎Z)  〈包装資材〉らく陳ダンボール、隔壁フレキシブルコンテナ、おいらは防曇袋五郎 ■大規模生産者向け 農薬の担い手直送規格 ■新トップに聞く  JA全農青果センター㈱ ...

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日本農民新聞 2023年11月10日(増刊)号

〝国消国産〟特別号 〈本号の主な内容〉 ■10月・11月は「国消国産月間」 ■令和5年度農林水産祭  天皇杯に、せとだエコレモングループ、馬路村農協等7点 ■JA全農の「ニッポンエールグミ」に使われる  各県の特産品紹介 ■農協シリーズ  「生産者・農協とのつながり」「素材」「製造・技術」にこだわり ■RICE TASTE MAPで お好みのお米を探そう! ■〈JA全農の飲食店舗〉みのりみのる のお店  YouTubeチャンネル「ゆるふわたいむ」で店舗を紹介

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