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農林水産物・食品の上半期輸出実績は過去最高の5773億円

2021年8月4日

 2021年上半期(1~6月)の農林水産物・食品の輸出額(少額貨物輸出額を含む)は、前年同期比31・6%増の5773億円となった。農水省がとりまとめ、3日公表した。

 農水省によれば、上半期の輸出額としては初めて5000億円を超え、過去最高となった。農産物は対前年同期比29・0%増の3754億円、林産物は同46・6%増の281億円、水産物は同33・0%増の1371億円だった。

 農産物は多くの品目で伸び、内訳を見ると、▽「加工食品」で、アルコール飲料が83・1%増加するなど、全体で30・9%増の2176億円、▽「畜産品」は、牛肉が家庭需要等で119・3%増となるなどし、46・5%増の494億円、▽「穀物等」は米(援助米除く、1・3%増)の増加など、9・9%増の255億円、▽野菜・果実等はりんご(67・5%増)、いちご(76・1%増)となるなど青果物が51・5%増加し、39・2%増の230億円、▽その他農産物は花き(12・9%減)の減少があったものの、16・5%増の597億円となった。

 輸出先国・地域別では、1位=香港(16・8%増の1030億円)、2位=中国(34・4%増の1018億円)、3位=米国(43・2%増の778億円)、4位=台湾(30・4%増の546億円)、5位=ベトナム(15・8%増の283億円)となった。

「政府一体となった施策でさらなる輸出拡大を」と野上農相

 野上農相は同日の定例会見で、「2021年上半期の農林水産物・食品の輸出額は初めて5000億円を超え、また、6月の輸出額は946億円と、昨年の7月以来、12か月連続で前年を上回っている状況だ。新型コロナウイルスの影響で、海外でも家庭食需要が増加していることに対応し、産品の輸出が、特に昨年下半期から増加し、この動きが継続しているほか、外食ニーズも回復しつつある。日本の農林水産物・食品の輸出は、引き続き好調に推移している。今後も政府一体となった様々な施策の推進により、更なる輸出の拡大を図っていきたい」と語った。

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