伊藤忠商事㈱は25日、子会社を通じて行っていた㈱ファミリーマートを対象とした株式公開買付け(TOB)が成立したと発表した。応募株券等の総数(7901万7984株)が買付予定数の下限(5011万4060株)を上回った。今回のTOBにより、伊藤忠の株券等所有割合は65・71%となった。今後、10月下旬に開催予定のファミリーマートの臨時株主総会で株式併合により、残りの株式について取得する方針。株式併合が実施された場合、ファミリマートは上場廃止となる。
伊藤忠では、今回のファミリーマート完全子会社化は、同社グループの総合力を活用したファミリーマートのさらなる事業基盤の強化や新しいビジネルモデルの創出、新たな海外事業展開などの効果が期待できるとともに、伊藤忠グループの企業価値の向上も図ることが可能としていたもの。TOBは1株2300円で今年7月9日から8月24日まで実施していた。
なお、伊藤忠は、今回の公開買付けの開始にあたり、取引完了を条件に、JA全農・農林中金がファミリーマートに対して資本参加すること、全農・農林中金・伊藤忠・ファミリーマートの間で業務提携を行うことについて、全農・農林中金との間で基本契約書を締結している。