第9回ロボット大賞で農林水産大臣賞を受賞したinaho㈱(菱木豊代表取締役CEO)の表彰式が26日に農水省で行われた。葉梨康弘農林水産副大臣が表彰状の授与と副賞のトロフィーの贈呈を行った。
inahoの出品内容は、自動野菜収穫ロボットとRaaSモデルによる次世代農業パートナーシップ。農作業で一番時間が掛かっている収穫作業を人に代わってロボットが行うことで農業経営の継続・拡大に貢献し、農業現場への導入に際してはロボットを販売するのではなく、ロボットの収穫高の一定割合を利用料として支払うRaaS(Robot as a Service、ラース)の事業方式を採ることで利用しやすくした。同社が現在提供しているロボットは、アスパラガスをカメラやセンサーで捉え、サイズや位置を計算し収穫の可否判断を行い、人の労力をかけずに自動的に収穫するもの。審査で「現場のニーズを踏まえたロボット開発と新たなビジネスモデルへの期待度が高く、スマート農業の社会実装の加速化に特に寄与し最も優秀である」と評価された。
今回の大賞受賞についてinahoの菱木氏は、「多くの方から今回の受賞を機にさらに応援の声をいただいた。国からも認めていただき受賞できたことでこれからさらに全国の皆様に使っていただけるように邁進したい」「今後ロボットは果菜類全般に対して収穫対象を広げたい。収穫以外の作業についてもサービスを展開できるように考えている。収穫ロボットを軸にして、農業の全体の生産性をあげることに切り込んでいきたい」「次回も連続受賞をめざす」と抱負を述べた。