農水省は3月29日、農林水産大臣を本部長とする「みどりの食料システム戦略本部」の第2回会合を開催し、「みどりの食料システム戦略中間取りまとめ」を決定した。同本部は、日本の食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現させるため、新たに同戦略を策定・推進するため設置。同戦略の策定に当たり、これまで生産者、関係団体、事業者等の幅広い関係者と20回にわたり、意見交換を行ってきた。
冒頭、野上農相はこれまでの経緯を振り返りながら、「近年の食料、農林水産業を取り巻く状況は生産者の減少や高齢化、地球温暖化や大規模災害の激甚化、新型コロナウイルスへの対応などの課題が顕在化していることに加えて、様々な産業でSDGsや環境への対応が重視されるようになっており、農林水産業や地域の将来を見据えた持続可能な食料システムの構築が急務」「本戦略の策定により、EUや米国等の諸外国が食料・農林水産業の持続性に係る戦略を策定している中で、我が国としてもアジア・モンスーン地域の持続的な食料システムを発信していくことが重要」と語った。
同省では、みどりの食料システム戦略について、4月12日まで今回決定した「中間とりまとめ」のパブリックコメントを実施、5月に同戦略を策定する。