自民党の小野寺五典農業基本政策検討委員長らは5日、農水省に対し、米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針を踏まえた米の需給安定に関する申し入れを行った。
令和3年産米については、過去最大規模の作付転換を達成できる見通しであり、これは作付転換に取り組んできた産地の努力の結果であるとして、今年の出来秋及び令和4年産の作付けに向けて米の需給安定に万全を期すことができるよう対策を講じることを求めたもの。野上浩太郎農相が対応した。
申し入れでは、概要以下の対策を求めている。
▼令和3年産米の作付転換に対する水田活用の直接支払交付金による支援については、過去最大規模の作付転換を達成した生産者の努力に必ず応えるよう、十分な財源を確保すること。
▼依然として産地の負担となっている令和2年産米の在庫について、産地が長期計画的な販売の取組を通じて着実に解消していけるよう、「米穀周年供給・需要拡大支援事業」による支援の拡充について、確実に実施すること。
▼引き続き大規模な面積での実施が必要と見込まれる令和4年産米の作付転換を実現するために十分な予算を確保すること。
▼過去最大規模の作付転換を達成したものの、今後の作柄によっては、令和3年産の需給が大幅に緩和する可能性もあることから、出来秋の状況に応じて、長期計画販売を可能とする「米穀周年供給・需要拡大支援事業」に基づく取組も含めた柔軟かつ的確な対策を検討すること。
▼国産米の需要回復・拡大に向けた取組を継続・強化できるよう、十分な予算を確保すること。