日本施設園芸協会は7月14~16日の3日間、愛知県知多市のAichi Sky Expoで「施設園芸・植物工場展GPECin愛知」を開催する。新型コロナウイルス蔓延により昨年の開催を1年延期したもので、今回が6回目。はじめて東京を離れて開催する。
「未来につなげるNIPPON農業」のテーマで125社・団体が出展する。このうち初出展は30社・団体。施設園芸生産者・JA・普及関係者に向けて収穫量の増大、生産物の品質向上、経営の効率化につながる最先端の技術、機器、資材、研究成果を紹介する。IoT技術による環境制御システムをはじめ、採光性の高いハウス、真夏の栽培を可能にする独自の細霧冷房、災害に強い施設園芸ためのハウスの強靱化部材、生分解性フィルムや培地の出展がある。
主催者展示コーナーでは、日本施設園芸協会が推進する1ha規模の日本型大型ハウスの仕様・生産方式で建設するモデルハウスを2棟展示する。3種類のフィルムを展張するほか、CO2施用兼用型暖房機器、環境制御システム、養液供給ユニット、培地センサー、循環扇、高所作業台車等の内部設備も展示する。
期間中は会場内で16本のセミナー、シンポジウムがある。作物別ではトマト・キュウリ・イチゴ・パプリカの果菜類4品目に加えて大葉と花卉について生産者が経営や技術を紹介する。ほかに全農の「ゆめファーム」や高知県の「次世代型農業」のプロジェクト、植物工場、統合環境制御、空調システムに関する講演もある。出展者7社は製品・技術のプレゼンテーションを行う。
新たな企画として、愛知県内の最新型ハウス2棟(次世代施設園芸拠点のイノチオファーム豊橋と強制換気式半閉鎖型ハウスのProfarm T-cube)の見学ツアーを7月15日と16日に行う。
開催にあたっては、新型コロナウイルス感染症対策として、厚生労働省などのガイドラインに則り、会場入口での検温やマスクの常時着用、消毒液の配置、救護室の設置、密を防ぐ会場レイアウトを講じる。また、来場者・出展者の入退場管理のため、QRコード付入場証を使用する。来場登録受付での接触や密を回避するため、会場受付での登録不要で入場できるWEB登録への協力を呼びかけている。
16日に開いた記者会見で鈴木秀典会長は、「今回のGPECは初の愛知県開催で、地元愛知県を中心に初出展の企業も多く、東京開催では来場が難しかった地域からの来場も見込まれる。新しい交流が生み出され施設園芸の発展に寄与することを期待している」「コロナ禍の開催になるが万全の感染防止対策のもと安心して来場いただけるよう準備を進めている」と話した。
「施設園芸・植物工場展GPECin愛知」のウェブサイトはこちら。
https://www.gpec.jp/