日本農業の発展と農業経営の安定、農村・地域振興、安心・安全な食料の安定供給の視点にこだわった報道を追求します。

農水省

汚水処理人口普及率は0・4%増加の92・1%=農水省等

 農水・国交・環境の三省が令和2年度末の全国の汚水処理人口普及状況をとりまとめた。下水道、農業集落排水施設等、浄化槽、コミュニティ・プラントの汚水処理の普及状況を「人口普及率」で統一的に把握したもの。  これによると、令和2年度末の全国の汚水処理施設による処理が行われている人口(福島県において、東日本大震災の影響により調査不能な大熊町、双葉町を除いた集計)は、1億1637万人、総人口(同)に対する割合でみた汚水処理人口普及率は92・1%(令和元年度末は91・7%)となった。一方で、約990万人が汚水処理施設を利用できない状況となっている。特に人口5万人未満の市町村の汚水処理人口普及率は前回調...

農研機構のGM作物検査法がISO国際規格に収載

 農研機構は2日、遺伝子組換え作物の検査法に関して、同機構開発の〝グループ検査法〟がISO国際規格に収載されたと発表した。  〝グループ検査法〟は、近年普及が進む掛け合わせ(スタック)品種についても正確に混入率を評価できることが特徴であり、今後、同検査法が国際規格に適合した検査法として広く利用されることで、輸入農産物の品質管理や食品表示における信頼性向上が期待できるという。  遺伝子組換え(GM)作物の本格的な商業栽培開始からすでに25年が経過し、この間GM作物の生産は右肩上がりの増加を続けている。また、その利用にあたっては、日本を含む多くの国や地域では、安全性の評価基準を定め、これに沿っ...

建築物の木材利用促進に関する基本方針案を提示=農水省

 農水省はこのほど、自民党農林・食料戦略調査会、農林部会合同会議に、「建築物における木材の利用の促進に関する基本方針(案)」を示した。今年6月に公布された「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」に基づくもの。同法は、建築物等における木材の利用を促進し、脱炭素社会の実現に資すること等を目的に、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」を改正し、法の対象を公共建築物から建築物一般に拡大。また、同法により新たに、農林水産大臣を本部長とする「木材利用促進本部」を農水省に設置することとし、同本部で基本方針を今年10月1日に策定する予定となっている。 ...

静岡・清水港の農産物等輸出促進のための連携計画を認定=国交・農水省

 国交省は8月31日、静岡県の「産地・港湾連携型農林水産物・食品輸出促進計画(連携計画)」について、「産地・港湾が連携した農林水産物・食品のさらなる輸出促進事業」に基づき認定すると発表した。今後、同計画に位置付けられた、バンニング時やコンテナ蔵置時におけるコールドチェーンの確保のための温度・衛生管理が可能な荷さばき施設及びリーファーコンテナ電源供給施設の整備に対する支援が実施される。  国交省では、政府の農林水産物・食品の輸出額5兆円目標に向けて、農水省と連携し、今年度から農林水産物・食品の輸出産地による海外への直航サービスを活用した輸出を促進するための港湾である「特定農林水産物・食品輸出促...

令和2年度日本型直接支払の実施状況を公表=農水省

 農水省は8月31日、令和2年度日本型直接支払(多面的機能支払交付金、中山間地域等直接支払交付金及び環境保全型農業直接支払交付金)の実施状況を取りまとめ、公表した。  多面的機能支払交付金は、農業・農村が有する多面的機能が適切に維持・発揮されるよう、農業者等により組織された団体が行う地域の共同活動を支援するもの。同交付金の実施状況は以下の通り。 ▼農地維持支払交付金(水路、農道等の基礎的な保全活動等への支援)は、令和3年3月末時点で、47都道府県の1443市町村で、2万6233組織が229万820haの農用地を事業計画に位置づけ取り組んでいる。元年度と比較すると、対象組織数は0・99倍、認...

ポスト棚田百選(仮称)の名称を募集=農水省

 農水省は、優良な棚田を認定する取組(「ポスト棚田百選(仮称)」)を実施、この取組みにふさわしい名称を募集する。  同省は、平成11年に優れた棚田134地区を「日本の棚田百選」として認定したが、棚田地域では、担い手の減少や農家の高齢化等により従来のような保全活動が難しくなり、棚田は荒廃の危機に直面している状況。こうしたなか、令和元年に棚田地域振興法が施行、その趣旨に基づき、着実に棚田地域の振興に向けた取組が広がっている。  「ポスト棚田百選(仮称)」は、棚田地域の振興に関する取組を積極的に評価し、国民に棚田地域の活性化や棚田の有する多面的な機能に対するより一層の理解と協力を得る取組み。「農...

令和4年度農林水産予算概算要求は2兆6842億円

※詳報は日刊アグリ・リサーチに掲載しております。  農水省は8月31日、対前年度比116・4%となる総額2兆6842億円の令和4年度農林水産予算概算要求を決定、財務省に提出した。  内訳は公共事業費が117・6%の8229億円、非公共事業費が115・9%の1兆8613億円。公共事業費では、農業農村整備が118・4%の3946億円、治山(118・4%の733億円)、森林整備(118・4%の1478億円)を含む林野公共は118・4%の2211億円、水産基盤整備は118・4%の860億円と増額要求した。  「みどりの食料システム戦略」の実現に向けた新規事業では、「みどりの食料システム戦略実現技...

4年度予算概算要求で「全力で関係当局と折衝」と農相

 野上農相は8月31日の定例記者会見で令和4年度農林水産関係予算概算要求等の決定を報告、「今後、財政当局を始めとする関係当局との折衝を全力で進めていきたい」と意気込みを語った。また、令和4年度農林水産関係予算の特徴を概要以下のように説明した。  「攻めの農林水産業を展開し、成長産業にするとともに、美しく伝統ある農山漁村を次世代に継承するために、新型コロナによる社会構造の変化にも対応しつつ、『農林水産業・地域の活力創造プラン』等に基づく改革を着実に実行するための要求としている。主なポイントは、農林水産業の生産基盤の強化や、農林水産物・食品の輸出力強化のほか、環境負荷低減に資する『みどりの食料シ...

みどりの食料システム戦略実現に向けた政策を議題に戦略本部=農水省

 農水省は8月31日、「みどりの食料システム戦略本部」を開催した。  「みどりの食料システム戦略の実現に向けた政策の推進」を議題に行われた。野上農相は会議冒頭、以下のように挨拶した。  「昨今我が国の食料・農林水産業が置かれている現状や国際的な動向を踏まえて食料・農林水産業の生産力向上と持続性を両立するための新たな政策方針として今年5月、この本部で『みどりの食料システム戦略』を決定した。今回の予算要求は、戦略策定後初めての予算要求であり、農林水産業の姿勢、覚悟を伝える上で、極めて重要な局面にある。持続可能な食料システムの構築に向け、我が国としてアジアモンスーン地域を代表し、世界をリードする...

「良」が青森、「やや良」が5道県=R3年産水稲8月15日現在

 農水省大臣官房統計部は8月31日、8月15日現在における令和3年産水稲の作柄概況を発表した。  これによると、気象データ(降水量、気温、日照時間、風速等)及び人工衛星データ(降水量、地表面温度、日射量、植生指数等)から作成される予測式(重回帰式)に基づき予測した3年産水稲の作柄は、「良」が青森の1県、「やや良」が北海道、岩手、山形、福井、奈良の5道県、「平年並み」が20府県、「やや不良」が20都府県と見込まれる。  これは、出穂期まで総じて天候に恵まれた地域がある一方で、6月下旬から7月上旬の日照不足及び8月上中旬の台風、大雨等の影響が見込まれるためである。 ※詳報は日刊アグリ・リサー...

「スマート農業加速化実証プロジェクト」の委託予定先が3地区に決定

 令和3年度「スマート農業加速化実証プロジェクト(ローカル5G)」の委託予定先が3地区に決定した。  同プロジェクトは、生産者の生産性を飛躍的に向上させるため、ローカル5G通信技術を活用し、現在の技術レベルで最先端のスマート農業技術を生産現場に導入し、実証を行うもの。  公募期間中(6月16日~7月15日)に応募があった8地区について、外部の有識者等による厳正な審査を踏まえ、農水省が設置した運営委員会で採択された。事業は農水省予算により農研機構が全体の事業実施主体となり、これらの地区において事業を推進する。 ※詳報は日刊アグリ・リサーチに掲載いたしております。

人事|農水省=9月1日付

▽東京地方検察庁検事兼大臣官房法務支援室付(東京地方検察庁検事)三木元▽東京地方検察庁検事(東京地方検察庁検事兼大臣官房法務支援室付)德永国大▽畜産局畜産振興課畜産生産情報分析官(畜産局付)大森正敏▽大臣官房政策課調査官兼農村振興局整備部農地資源課付(九州農政局南部九州土地改良調査管理事務所長)平山和徳▽農村振興局総務課調査官兼農村振興局整備部水資源課付(内閣府沖縄総合事務局農林水産部農村振興課長)鈴木光明▽九州農政局南部九州土地改良調査管理事務所長(農村振興局総務課調査官兼大臣官房秘書課付)島尾武文▽農村振興局整備部設計課付(大臣官房政策課調査官兼農村振興局整備部農地資源課付)中村昌孝▽内閣...

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農水省がみどりの食料システム戦略実現に向けた政策を議題に戦略本部

 農水省は8月31日、「みどりの食料システム戦略本部」を開催。「みどりの食料システム戦略の実現に向けた政策の推進」を議題に行われた。野上農相は会議冒頭、「今後とも関係団体や現場との意見交換など現場主義を貫いて、法制度の検討をすすめるとともに、予算・税制等の支援措置、組織体制の強化について財政当局等としっかりと折衝し、農水省一丸となって施策の具体化を進めていきたい」と挨拶した。

R3年全国の法人経営体数は3万2千経営体=農業構造動態調査

 農水省はこのほど、令和3年農業構造動態調査結果(令和3年2月1日現在)を公表した。  同調査は、農業構造を取り巻く諸情勢が著しく変化する中で、5年ごとに実施する農林業センサス実施年以外の年の農業構造の実態及びその変化を明らかにするため、農業生産構造及び就業構造に関する基本的事項を把握し、農政の企画・立案、推進等に必要な資料を整備することが目的。調査対象者数は個人経営体2万8708(うち有効回収率93・6%)、団体経営体数1万1331(同70・3%)。  これによると、全国の農業経営体数は103万900経営体で、前年に比べ4・2%減少、このうち、団体経営体は3万9500経営体で、前年に比べ...

「令和2年地球温暖化影響調査レポート」=農水省

 農水省は「令和2年地球温暖化影響調査レポート」をホームページ(https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/index.html)に公表した。  「レポート」は、「農林水産省気候変動適応計画」(平成27年8月策定、30年11月改定)に基づく取組の一環として、都道府県の協力を得て、地球温暖化の影響と考えられる農業生産現場での高温障害等の影響とその適応策等を取りまとめたもの。令和2年は、「気温の高い状態が続き、年平均気温は全国的にかなり高かった。全国的に暖冬で、東・西日本で記録的な高温、日本海側で記録的な少雪となった。『令和2年7月豪雨』など7月...

都道府県別カロリー食料自給率は10道県で上昇・24都県で低下=農水省

 農水省は25日、令和元年度の都道府県別食料自給率(概算値)を公表した。カロリーベースで、平成30年度から上昇したのは北海道(196→216)、青森(120→123)、岩手(106→107)、秋田(190→205)、山形(135→145)、新潟(107→109)、岐阜(24→25)、愛知(11→12)、滋賀(48→49)、沖縄(27→34)の10道県だった。一方で、24都県で低下した。  生産額ベースでは25県で上昇、11道県で低下した。 ※詳報は日刊アグリ・リサーチに掲載しております。

「官民共同で行う新たな国民運動の展開で食料自給率を向上」と農相

 野上農相は27日の定例会見で、2020年度の食料自給率(25日発表)に触れ、食料自給率目標(カロリーベースで45%、生産額ベースで75%)に向け、「令和2年度に、既にこの目標水準を上回っている品目もあるが、下回っている品目については、目標の達成に向けた課題に更に取り組む必要がある。食料自給率目標の達成に向けては、輸入品からの代替が見込まれる小麦・大豆等の国産農産物の増産、加工食品、外食・中食向け原料の国産への切り替え、新たな5兆円の輸出目標にも対応した畜産物、りんご・ぶどう・いちごなどの果実等の増産を推進している」「農業経営の底上げにつながる生産基盤を強化するとともに、農地荒廃の発生防止や解...

みどりの食料システム戦略推進に向け司令塔組織設置など=農水省4年度組織・定員要求案

 農水省は、24日の自民党農林関係合同会議に令和4年度組織・定員要求(案)を示した。農林水産業の成長産業化やその土台となる生産基盤の強化、持続可能な食料システムの構築等に向け、農林水産行政をめぐる諸課題に的確に対応するため、以下の事項を重点として所要の体制整備を図るとしている。  〈農政改革を更に推進するための体制の強化〉▼「みどりの食料システム戦略」を着実かつ強力に推進するための省全体の司令塔組織として、大臣官房環境バイオマス政策課に「みどりの食料システム推進室(仮称)」を設置。また、有機農業の生産拡大など高い生産性と両立する持続的生産体系への転換を推進するため、農産局農産政策部農業環境対...

2年度食料自給率はカロリー37%と過去最低値=農水省

生産額ベースは豚肉、野菜等の生産額増加等で1Pt増の67%  農水省は25日、令和2年度の食料自給率及び食料自給力指標を公表した。  カロリーベース食料自給率は、前年度から1ポイント(Pt)減の37%となった(1人1日当たり供給熱量2269キロカロリーに対して1人1日当たり国産供給熱量843キロカロリー)。この数値は過去最低値。原料の多くを輸入している砂糖、でん粉、油脂類等の消費が減少し分母(1人1日当たり供給熱量)に影響する輸入熱量が減少したものの、米の需要が長期的に減少していること、小麦が特に作柄が良かった前年に比べて単収が減少したため。各品目の寄与度で見ると、国内消費仕向量が減少した...

農水省新井ゆたか農林水産審議官

日本農民新聞 2021年8月25日

このひと これからの国際交渉と輸出のポイント 農林水産省 農林水産審議官 新井 ゆたか 氏 輸出促進へ関税以外の国際交渉も 世界的な環境サイドの課題を注視 農林水産省は7月1日付で組織再編を行ない、新たに輸出・国際局と農産局を新設し畜産局を復活した。幹部級人事では、次官級で国際担当の農林水産審議官に新井ゆたか消費・安全局長が昇任した。新しい組織体制のポイントとこれからの国際交渉のあり方と輸出について新井農林水産審議官に聞いた。 国際交渉と輸出拡大を一元的に ■省内再編と自身の役回りについて  農産局と畜産局ができ、食品産業局は廃止され食品関係は輸出関連業務を除き大臣官房...

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