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JA横浜とクックパッドが連携、オンラインで横浜産農畜産物・食材の販売を開始

2020年5月20日

 JA横浜(神奈川)は今月22日から、クックパッド㈱が運営する生鮮食品EC「クックパッドマート」での横浜市内産農畜産物・食材の販売をスタートする。この取り組みは、JA神奈川県信連等と農林中央金庫の仲介により実現したもの。JAがクックパッドマートの出店者となるのは、今回が初めて。JA横浜営農経済センターみなみ集荷場(横浜市泉区中田西1―12―10)に、クックパッドマートの共同集荷所を設置。市内農家が生産した農畜産物・食材をとりまとめ、JA横浜がクックパッドマートの出店者となり、オンラインで受注・販売を行う。これにより、横浜産農畜産物の販売機会を創出すると共に、地域ブランドの魅力を発信し、地産地消のさらなる推進を目指す。

 JA横浜は、横浜市内に13店舗ある直営の「ハマッ子」直売所での横浜産農畜産物・食材の販売を通じ、市内農家の販売機会の創出や地産地消を推進。また、同直売所における従来の対面販売形式のほか、さらなる消費拡大を目指し、若年層へのアプローチが可能なインターネット販売などの検討も進めていた。「クックパッドマート」は、地域の生産者や販売者と、消費者をつなぐさまざまな仕組みを開発している。

 こうしたことを背景に、JA横浜JA神奈川県信連・営農サポートセンター(中央会・全農神奈川県本部全共連神奈川県本部神奈川県信連が共同で運営)と農林中金の仲介により、クックパッドと連携し、クックパッドマートへの出店が実現した。JA横浜が注文を受け共同集荷所に納品した品物は、クックパッドが集荷し、クックパッドマートのユーザー(消費者)が指定した受取用冷蔵庫「マートステーション」に配送するため、これまで同JA単独では対応できなかった市内産農畜産物の個別配送が可能となる。また、現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、マルシェや朝市をはじめとする食イベントの中止・延期、飲食店の休業、直売所の休業や営業時間短縮など、市内農家の販売機会の減少が問題となっているなかで、クックパッドマートでの横浜産農畜産物・食材の販売は、市内農家の販売チャネルの拡大や、消費者の買い物問題などの解決策としても期待される。

 JA横浜がクックパッドマートで販売する農産物は、一括販売に出荷される品物(一括販売は、個々の農家が持ち込んだ農産物をJAが全て買い取る同JA独自の仕組み)。これらの農産物は、主に量販店や学校給食等に納品されていた。クックパッドマートを活用し、個人向け販売を行うことで、スーパーマーケットなどを経由することなく、より新鮮な状態で消費者のもとへ旬の農産物を届けることが可能になる。

 現在、JA横浜では市内農家にクックパッドマートへの出店を周知し、一括販売の安定的な集荷に力を注いでいる。今後は一括販売だけでなく、同JA横浜が運営する「ハマッ子」直売所に直接出荷される農畜産物についても、クックパッドマート内での販売を進めていく予定。

 クックパッドでは、JA横浜の出店を記念し、クックパッドマート内で毎週末に実施している「#おうちで楽しもう」マルシェで、「横浜・湘南野菜」特集(5月22日8時~24日24時)を開催、同JAや横浜・湘南地区の生産者が出店する。

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