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inahoと佐賀市が進出協定を締結、自動野菜収穫ロボット導入を促進

2019年12月12日

新たに佐賀市に拠点を開設、周辺農家へロボット導入目指す

 自動野菜収穫ロボットを開発するinaho㈱(本社=神奈川県鎌倉市、菱木豊大山宗哉代表取締役)はこのほど、佐賀市と進出協定を締結した。佐賀市内に拠点を開設し、周辺の農家に自動野菜収穫ロボットを導入する。

 inahoはロボットを農家へ貸出し、収穫高に応じて利用料を受け取るビジネスモデル「RaaS」を展開している。今年1月に佐賀県鹿島市に初の拠点を開設、9月に佐賀県太良町のアスパラガス農家にロボットを導入して正式にサービスを開始した。

 進出協定を締結した佐賀市は、気候や地形等を生かしてアスパラガスをはじめとする多様な農産物が生産されており、日本各地への食料供給地として重要な位置を占めている。また、グリーンツーリズム強化による農業振興や、全国1位の高い農地利用、全国平均を大きく上回る農地集積率など特徴ある農業を展開している。inahoでは、同市への拠点開設により、自動野菜収穫ロボットの導入エリアを拡大し、多くの農家にロボットを利用してもらうことで、佐賀市が掲げる農業における基本目標『担い手の育成と確保』や『稼げる農業の確立』の実現を目指す、としている。

 今回の協定締結について、佐賀市の秀島敏行市長とinaho菱木代表取締役CEOは以下のようにコメントしている。

 秀島市長「佐賀はアスパラガスをはじめとする施設園芸が盛んだが、農家の高齢化が進んでいる。高齢化が進むと農作業の身体的な負担も大きくなり、農業をやめてしまう人も多い。そのような農業が抱える人手不足などを解決する事業として期待している」

 菱木代表取締役CEO「佐賀市はアスパラガスの生産量が多く、農業が盛んに行われていて、我々にとって非常に魅力的な地域。地域の農家さんからも『早くロボットを導入したい』という声をたくさんいただいている。9月にアスパラガスの自動収穫ロボットを実用化して、導入エリア拡大を具体的に進めていくところまでたどり着いた。佐賀市の皆さんにご協力いただきながら、来年の収穫期に向けていち早く導入の準備を進めていく」

 inahoの自動野菜収穫ロボットは、移動、探索、収穫という一連の流れで自動収穫を行う。販売ではなく、市場の取引価格×収穫量の一部を農家が利用料として同社に支払う。農家は導入費を抑えられ、故障によるメンテナンス費も不要。定期的に最新のパーツに交換することで、ロボットの性能が継続的に向上できるなどの特徴がある。現在の対応作物はアスパラガスのみだが、「今後はトマトやイチゴ、キュウリなど、人の目で見て収穫適期かどうかを判断しなければならない選択収穫野菜に広く対応していく」としている。同社では、ロボットの生産台数は2020年に数百台、2022年には約1万台を目標とし、九州を中心に拠点を開設していく方針。

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