農福連携全国都道府県ネットワークの鈴木英敬会長(三重県知事)は14日、農水省に農福連携の促進に向けた提言を提出した。池田道孝大臣政務官が対応した。提言では、新型コロナウイルス感染症の収束を見据え、農福連携の拡大と定着を進め、地域共生社会の実現につなげていくために必要となる推進体制や支援策、予算措置などを要望した。「農林水産業と福祉をつなぐ支援体制の整備促進」など以下の6項目が盛り込まれている。
▼農福連携等推進ビジョンを展開するための国と地方をつなぐ窓口・推進体制の一元化…国と地方が連携を密にして、ビジョンの取組を効果的に展開していくため、国の窓口や推進体制について一元化を図るとともに、その周知徹底を図ること。
▼農林水産業と福祉をつなぐ支援体制の整備促進…①ワンストップ相談窓口や共同受注窓口の設置・運営に対する支援=農福連携に係る情報の提供や施設外就労に関する相談・斡旋等の相談窓口や共同受注窓口の設置・運営を都道府県等が継続的に支援できるよう、制度の充実を図ること、②農林水産事業者と障がい者を結びつけるコーディネート人材の育成と活動支援、③障がい者雇用を支援する団体と農林水産事業者を結びつける取組の支援。
▼農林漁業体験による働きづらさや生きづらさを感じている無業の若者等の就労促進…若者サポートステーションが実施する、農林水産事業者のもとで行う無業の若者等の就労体験等の取組の支援。
▼特別支援学校の農林水産業に係る職業教育の充実と関係者への理解促進…栽培、加工、販売等の実習や体験、それらを円滑に行うための設備や教材の驚備等、特別支援学校での農林水産業の職業教育への支援を充実すること。また、障がい者が農林水産業で活躍する事例を積極的に発信するとともに、特別支援学校と地域がつながる取組を支援すること。
▼農福連携の促進に向けた事業制度等の充実
▼新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響による社会の変化や収束後の人々の行動変容を見据えた農福連携の推進
農福連携全国都道府県ネットワーク…農福連携の全国的な定着と発展に向け、都道府県の連携を目指してH29年7月に設立。47都道府県の農福連携主管部長を会員とし、会員による意見交換会、先進事例調査、マルシェ等を通じたノウフク・ブランド発信、国への提言、を行っている。