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食味や食感などトマトの美味しさを計測するセンサーを開発=農研機構

2021年7月7日

 農研機構は、人が食べて感じる「食味」や「食感」を、AI技術で光センサーに学習させることで、トマトの「おいしさ」を計測することに成功した。

 多品種のトマトについて官能評価を実施し、評価値を目的変数、光センサーで計測したスペクトルを説明変数としてAIによる解析を実施したところ、食味・食感を無人で定量化できること、またAI解析から、トマトの「うま味」「ジューシー感」や食感についての実測値と推定値には良好な相関があることが明らかになった。このため、市販の可搬型光センサー(フルーツセレクター、㈱クボタ製)をベースにトマトの官能評価値を非破壊推定できる専用の装置を試作。食味・食感に加え、糖度やリコピン含量を瞬時に測定し、その結果をレーダーチャートとして表示することができるという。

 農研機構では、農産物の「おいしさ」や成分含有量を可視化するツールによって、消費者の細かなニーズに合わせた流通サービスの提供など、おいしさデータを活用した新たな「食のビジネスモデル創出」が期待できるとみている。

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