JAみえなか(旧JA三重中央)の野菜加工施設として2006年に設立された「ベジマルファクトリー」が、今年3月に同JAと全農が出資する「JAベジマルファクトリー㈱」としてスタートした。4月に同JAから野菜の加工品製造・販売事業の移管をうけて、生産者の手取り向上と地域と農業の活性化に取り組むとともに、JAグループの中部・関西エリアにおける国産野菜の加工施設の拠点化を目指す。
ベジマルファクトリーの取扱い商品は、カップサラダや袋サラダが主力で、国産原料がセールスポイント。三重県や中京地域の量販店・生協を中心に販売している。原料野菜の約70%をキャベツが占め、JAみえなかに同社と秋冬キャベツなどの契約取引を行う加工野菜生産部会が組織され、部会員76名が出荷している。周年供給のために地元以外からも全農三重県本部を通じた県内産地、県外の夏秋産地と契約取引する。職員は地元を中心とした雇用機会創出等による地域貢献、福祉施設と連携した雇用の取組みを行っている。
今回の会社化は、ベジマルファクトリーの製品製造技術・販売を最大限に活かしながらJA全農の持つ広域的な原料調達・製品販売力を発揮して、生産から販売までのより強固な一貫体制の構築を図ることが目的。量的・価格的に安定した原料調達と、関西エリアに販路を拡げることで、令和2年度の取扱10・5億円から13億円への拡大を目標に掲げる。
同社への原料供給を担うJA全農みえは今年度の基本方策に、県域の加工業務用野菜の生産振興、JA全農青果センターや他都府県本部など全農グループの強みを活かした原料調達の強化による安定供給をあげる。三重県内はダイコン、ニンジンの生産振興、県外は群馬・富山のキャベツ、北海道・滋賀からのタマネギ供給を計画する。