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ロボット大賞「農水大臣賞」にinaho

2021年3月15日

 経産省と日本機械工業連合会や関係省庁等が共催する「ロボット大賞」の農林水産大臣賞に、inaho㈱の「自動野菜収穫ロボットとRaaSモデルによる次世代農業パートナーシップ」が選ばれた。「ロボット大賞」は、日本のロボット技術の発展や社会実装を促進するため、特に優れたロボット等を表彰する事業。2006年度から開始し、9回目となる今回は131件の応募があった。農林水産業・食品産業分野では優秀賞に㈱トプコンの「農機向け後付け式の自動化システム」が選ばれた。

 inahoの「自動野菜収穫ロボットとRaaSモデルによる次世代農業パートナーシップ」は、自動野菜収穫ロボットを開発し、RaaS(Robot as a Service)モデルによる農業者向けサービスを提供。ロボットを農業者へ貸出し、収穫高に応じて利用料を支払ってもらうビジネスモデルを実現した。初期費用・メンテナンス費用の負担を不要としており、貸出しからメンテナンスまでをサービスとして提供している〔写真は同社開発のアスパラガス収穫ロボット〕。

 ユーザーである農業者のニーズを丁寧に聞きながら、成長度合に応じて人の目で一つずつ判断する必要があった野菜の自動収穫にチャレンジしている点、また、農業者の導入初期コストを低減させるサブスクリプションのビジネスモデルが評価された。さらに、スタートアップ発の農業ロボットの普及に、大きなイノベーションを予感させる提案であり、今後の展開が大いに期待されるという。

 なお、表彰式について、今回は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、各賞で個別に表彰状の授与を実施する。

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