立憲民主・国民・社民党など野党の共同会派は24日、農水省を訪ね、食料・農業・農村基本計画改定に係る申し入れをした。宮沢由佳・徳永エリ・近藤和也議員らが江藤拓農相に提言書を手渡した。
基本計画は「農政の方針を定める重要な計画」であるとして、改定にあたり「より適切かつ現場の実情を踏まえたもの」とするよう、「多様な農業を推進していくこと」など概要以下の6項目を求めた。
①食料自給率についての指標は、これまでの政策との連続性に鑑みカロリーベースを前提とすること、②家族農業や小規模農業を重視し、兼業や法人等、多様な農業について推進していくこと、③現行農政は、規制改革推進会議等の議論を背景に産業政策が優先され地域政策が遅れていると考える。産業政策と地域政策双方を一体として推進すべきである、④担い手、所得確保等、農村の現状について分析・検証し、農業・農村の振興に関する施策(農村地域の活性化や地域資源の高付加価値化を通じた所得と雇用機会の確保等)を推進すること、⑤食料については安定供給ばかりでなく、遺伝子組み換え、ゲノム編集等により消費者が不安を感じている「食の安心・安全」についても充実した記述とすること、⑥農村の営みを維持し、多面的機能を十全に発揮するため、「直接支払い」等を進めるべきである。
江藤農相は「委員会の質疑を通じてご意見を賜り、(新たな基本計画は)随時直したつもりだ。立場は違えども、農林水産委員会では目指すべき地点は同じだと思っている。与野党関係なく、意見は尊重する」と語った。