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30年産米食味ランキングの「特A」は過去最多55点=日本穀物検定協会

2019年2月28日

つや姫、雪若丸、銀河のしずくなど新品種が特A、魚沼コシも返り咲き果たす

 日本穀物検定協会は二七日、平成三〇年産米の食味ランキングを発表した。

 同協会では、良質米作りの推進と米の消費拡大に役立てるため昭和四六年産米から全国規模の代表的な産地品種について食味試験を実施し、その結果を毎年「食味ランキング」として公表している。

 四八回目となった今回は、食味官能試験を行った四四道府県(東京、大阪、沖縄除く)一五四産地品種(二九年産一五一産地品種)のうち、最高位となる「特A」取得〔別表参照〕は過去最多となる五五産地品種に上った。「A」に評価されたものは六七点(同七六点)、「A´」は三二点(同三二点)で、「B」と「B´」はいずれも該当なし(同該当なし)となった。全体として産地品種の変動が大きいものの「特A」及び「A」評価となった産地品種数は前年産と比べ微増した結果となった。

 三〇年産米で「特A」評価を獲得した産地品種の動向をみると、国産米の代表銘柄である「新潟・魚沼産コシヒカリ」が二年振りに「特A」に返り咲いたほか、「北海道・ゆめぴりか」、「青森・津軽青天の霹靂」、「山形・村山つや姫」、「宮城・ひとめぼれ」、「福島・会津コシヒカリ」、「静岡・西部にこまる」、「徳島・北部あきさかり」など三一道府県から五五点(二九年産は四三点)となった。このうち、前年産の「」から「特A」になったものは「宮城・ササニシキ」、「長野・東信コシヒカリ」、「愛媛・あきたこまち」の三産地品種。「山形・雪若丸」(村山・最上)、「徳島・北部あきさかり」の三産地品種は、今回新規でランキングの対象となり特Aを獲得した。また、静岡県・徳島県ではそれぞれ初めて特A取得産地が誕生した。

 一方、前回「特A」から今回「A」に移行したものは、「茨城・県北コシヒカリ」、「埼玉・県東彩のきずな」、「神奈川・県央・湘南・県西はるみ」、「新潟・下越コシヒカリ」、「福井・ハナエチゼン」、「福井・あきさかり」、「岐阜・飛騨コシヒカリ」、「滋賀・みずかがみ」、「熊本・県北森のくまさん」の九産地品種。

 なお、穀検では食味ランキングの対象品種ではないが、各県等と相談の上、今後生産を奨励していきたい品種や話題性のある品種などを毎年選定し、食味試験を実施した結果を「参考品種」として発表しているが、三〇年産では七産地品種について行い、このうち「福島・里山のつぶ」、「福井・いちほまれ」、「長崎・なつほのか」の三産地品種が「特A」となった。

 穀検では「近年は新品種が続々と誕生し、各産地での肥培管理技術も向上している。産地品種に変動はあるが、生産者のたゆまぬ努力によって良食味米生産が増え、全体として底上げが図られた」と見ている。

 食味ランキングは、同協会において選抜訓練した専門の評価員である食味評価エキスパートパネル二〇名が同協会独自の基準米(複数産地コシヒカリのブレンド米)と試験対象産地品種を白飯で「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」の六項目について比較評価する相対法によって行う。食味ランキング区分の仕方は、食味の総合評価結果に基づいて基準米よりも特に良好なものを「特A」、良好なものを「A」、おおむね同等なものを「A´」、やや劣るものを「B」、劣るものを「B´」にそれぞれ格付している。

参考
元年産米食味ランキングの「特A」は54点=日本穀物検定協会
二九年産米食味ランキングの「特A」は四三点

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