自民党の「農民の健康を創る会」(宮腰光寛会長)の総会が21日、党本部で行われ、厚労・農水両省から令和2年度における政府予算概算要求の聴取とともに、JA全中・JA全厚連が「医師の偏在是正および医師の働き方改革」「医療機関における消費税負担の解消」「診療報酬の改定」の3項目に関する要請を行った。
このうち、医師の偏在是正については、▼①医師少数区域等での勤務経験を有する医師を管理者とする医療機関の対象範囲の拡大、②都道府県が策定した医師確保計画の国による進捗管理の徹底、③医師養成過程を通じた医師確保対策の充実、④地域の外来医療機能の偏在・不足等への対応等を着実に実行し、偏在が解消しない場合には、より抜本的な対応を検討すること、▼拙速に医師の働き方改革をすすめるのではなく、医師の副業・兼業にかかる労務時間管理の取扱い等については、医師の健康と地域医療の確保を両立できるよう、十分な検討を行うこと、▼地方の医療機関においてもタスク・シフティング等に無理なく取り組めるよう、必要な財政支援策を講じる等、引き続き国において対応を検討すること、を求めた。このほか、厚労省が9月に統廃合を含めた再編の検討を求めて公的病院の病院名を公表したことについて、「地域住民や働いている職員の不安をあおることなく、公立・公的病院が地域医療で果たしてきた役割を維持できるよう、厚労省には丁寧な議論」を要請した。