野上浩太郎農相は2月25日、同省の職員が吉川元大臣からの誘いを受けて、吉川元大臣、アキタフーズ元代表等と会食した事案について記者会見を行い、「今回の事態は農林水産行政に対する国民の信頼を大きく損なうものであることを職員全員が真摯に受け止めなくてはならないと考えている。改めて国民の皆様に深くお詫び申し上げる」と陳謝した。農相は同日、国家公務員倫理審査会に対し、省内での調査結果の報告と懲戒処分の承認を受けたことについて以下のように説明、今後の対応方針を述べた。
「多数の職員に減給・戒告等の処分を行った。また多数の職員が国家公務員倫理規程違反で処分を受けるに至ったことに対し、省を代表する立場として私自身も大臣給与を1か月の間自主返納することとした」「このような事態を二度と起こすことがないよう、私から幹部職員に対し訓示を行い、再発防止策を指示した。具体的には全職員に対する公務員倫理の遵守の指導、全幹部職員を対象とした研修、関係団体への倫理規程等の周知徹底を行うほか、省独自の新たなルールとして、政治家及び利害関係者が同席する会食に職員が参加する場合には費用の金額や、費用を誰が負担したのかの如何を問わず、大臣および倫理管理官に届出を行うこととする」「一日でも早く国民の信頼を取り戻すためには、養鶏・鶏卵行政の検証を徹底して行うとともに、国民の厳しい視線を常に意識しながら、日々の仕事に全力で取り組み、農林水産行政を一つひとつ前進させるしかないと考えている。私自身が先頭に立って、農林水産省一丸となって信頼回復に取り組む所存だ」。