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葉梨副大臣が鹿児島県知事とウェブ会談を実施=農水省

2021年1月18日

 葉梨康弘農林水産副大臣は13日、同日早朝に鹿児島県内で初めて高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認されたことを受け、塩田康一鹿児島県知事とウェブ会談を行った。県による防疫措置を万全にすることが目的。

 今回確認された疑似患畜は国内36例目。12日にさつま町の農場(肉用鶏約3万3千羽)で死亡鶏が増加した通報を受け、県は当該農場に立ち入り検査を実施。同日当該鶏に簡易検査を実施したところ陽性、13日に遺伝子検査を実施した結果、H5亜型の疑似患畜であることを確認した。農水省では12日に鹿児島県へリエゾンを派遣。人的・物的支援の体制を進めるとともに、原因究明のための疫学調査チームを鹿児島県内に派遣した。

 塩田知事は会談で、13日午前4時から殺処分や埋却処分のほか、移動・搬出制限区域の設定、8か所に消毒ポイントを設置するなど防疫措置を進めていることを説明。農水省に対し、疫学調査による原因の究明や防疫対策の技術的指導・助力を求めた。

 葉梨副大臣は、初動対応が重要であることと、県と国が緊密に連携することの重要性を強調し、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて緊急事態宣言が活動されている状況だが、必要な協力を惜しまず人的・物的な支援で、全力で支えていく。必要なことがあれば、前広に要望をいただければと思う」と述べた。

 また会談後に葉梨副大臣は報道陣に対し、「この1件でとどめることができるように、国と県がしっかり連携しながら、万全の対策を講じていかなくてはならない。この点で塩田知事と一致した」と語り、飼養衛生管理基準の再点検を求めたことを明らかにした。価格への影響については、現在殺処分数が600万羽を超えていることに対し、全国の飼養羽数は3億を超えていると説明し、「そんなに(影響は)ないのではないか」と述べた。その上で「生産局の方でちゃんとウォッチをしているので、引き続き正確な情報を提供して安心できるようにしていきたい」と述べた。

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