共栄火災海上保険㈱(助川龍二社長)はこのほど、自動車保険の見積書をすばやく作成することができるシステム(=AI―OCRによる自動車保険証券等読み取りシステム)を㈱エヌ・ティ・ティ・イフ、㈱アイリックコーポレーションと共同で開発した。
「AI―OCR」は、従来のOCR(画像データのテキスト部分を読み取り、文字データに変換する技術)にAI技術を組み合わせることで、機械学習による文字認識率の向上や、帳票フォーマットを設計せずに必要情報の抽出を可能とする新たな技術。
一般的なOCRの「定型フォーマットを読み取る」という機能にAIが組み合わさることで、保険会社ごとに異なるフォーマットの保険証券から、自動車保険の見積書作成に必要な情報のみを判別して読み取り、文字データに自動的に変換、共栄火災代理店システムの「自動車保険見積書作成画面」に貼り付けて利用することが可能となる(保険会社の制限はなく、国内のあらゆる保険会社の自動車保険に対応する)。データ貼り付けまでにかかる時間が数分程度で完了し、見積書作成に要する時間が大幅に短縮されるという。また、共栄火災が提供するタブレット端末用の代理店システム「KITたぶ」を併用した場合、端末に内蔵されているカメラ機能を起動して証券画像の撮影から見積書作成、契約手続き、契約計上までをシームレスに行うことができるようになり、募集者の事務負荷が大きく軽減されるという。
共栄火災では、「募集者の皆さまから『保険会社によって、同じ補償内容であっても証券上の表記は異なる場合が多く、証券のレイアウトも異なることから、他社の証券を見ながら見積書を作成するのに非常に手間がかかる』『お客さまの目の前でサッと見積書が作れるようなツールを開発してほしい』とのご要望をいただく中で、募集者の皆さまの事務負荷軽減とともに、お客さまへのスピーディーな見積書のご提示を実現するため、新たにこのシステムを開発した」と説明している。