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規制改革農林WGで農業法人の資金調達調査結果を報告=農水省

2020年5月15日

 政府は14日、規制改革推進会議農林水産WG(オンライン会議形式〔非公開〕)を開催した。今回は、「農業者の成長段階に応じた資金調達の円滑化」「JAグループによる自己改革の実行状況等」「規制改革ホットラインの処理方針」をテーマに行われた。

 「農業者の成長段階に応じた資金調達の円滑化」に関しては、農水省が農業者の成長段階に応じた資金調達のニーズ等に関する調査の概要を報告。それによると、同省では、令和元年10月~2年3月に農業法人に対する資金調達調査(回収法人数1030法人でうち210が大規模法人、820が新規法人)、元年12月~2年3月に農業法人、金融機関に対するヒアリング(委託調査、ヒアリング法人数14、ヒアリング金融機関数3)を実施した。概要は以下の通り。

 《法人設立時》 ▼調達金額は大規模法人は1~10億円規模が全体の4割を占め、新規法人は1000万円以下が5割を占めた、▼資金使途は、温室、畜舎の設置費用や機械の導入費用が7割を占めた、▼調達方法は、融資が7割占めた。

 《発展期(規模拡大時・6次産業化時)》 ▼調達金額は、大規模法人は1~10億円規模が全体の3割を占め、新規法人は3000万円以下(0~3000万円)が6割、▼資金使途は、温室、畜舎の設置費用や機械の導入費用が8割、▼調達方法は、融資が9割を占めた。

 《融資についての意見等》 ▼融資を受ける際に重視した事項は、「低利息」が最も多く、設立時は8割、発展期は9割、▼必要資金を増資ではなく融資で調達した理由について、「利息が配当支払いより有利」(設立時4割、発展期5割)が多い。他方で、「議決権要件を満たせなくなる」という理由も一定程度存在(設立時・発展期とも1割)。

 《出資についての意見等》 ▼株式の売却等で資金を到達した理由は「自己資本比率向上」が最も多い。

 農水省では、ニーズ・課題に関して、▼ニーズについては、成長段階に応じ、法人設立時及び発展時と調査したところ、資金使途や調達方法に大きな差異は見られない。融資が主となっているものの、一部出資の活用を求める声も存在、▼課題については、①融資において金融機関側における専門家の育成や農業法人側における財務・経理サポートの充実、③出資において、H28議決権要件の緩和の活用及び無議決権株式の活用についての認知不足、としている。

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