4月下~6月中旬の生乳生産ピーク迎え、家庭消費の一層拡大を
1年の中で生乳生産のピークとなる4月下旬~6月中旬を迎え、新型コロナウイルス感染拡大による生乳需給への影響が厳しさを増すことから、農水省は家庭での一層の牛乳・乳製品の消費拡大を呼びかけている。20日、水野秀信畜産部牛乳乳製品課長が記者会見して訴えた。
3月の全国一斉休校による学校給食用牛乳のキャンセル、インバウンド需要の減少、イベントの自粛などにはじまり、4月の休校継続や緊急事態宣言の対象が16日全国に拡大される中、飲食業に対する休業要請などにより、飲用牛乳・生クリームをはじめ業務用需要(生乳生産の約5割)が大きく落ち込むことが予想される。緊急経済対策等を活用し、長期保存可能なバターやチーズ等の製造に仕向け変更しているが、製造能力にも限界があることから行き場を失う生乳が発生することが懸念される。そこで、農水省では、「例えば、18歳未満のお子さんが週1回コップ一杯分(200ml)牛乳を飲む量を増やすと、学校給食の牛乳一週間分の約4割に相当する」として、酪農家が生産した生乳が廃棄される事態にならないよう、家庭内での〝あともう一杯〟の牛乳やヨーグルトの消費をアピールする。