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奥農林中金理事長とソムキット・タイ副首相が会談

2020年2月22日

 タイ王国のソムキット・チャトゥシーピタック副首相は18日、東京・千代田区のDNビルを訪れ、農林中央金庫の奥和登理事長と会談した。ソムキット副首相がタイの財閥サハグループで取締役を務めていたことがあり、会談は同グループを介してセッティングされたもの。タイ側からはウッタマ・サーワナヨン財務相、シントン・ラーピセートパン在京タイ王国大使ら、農林中金からは松本恭幸常務執行役員らが同席した。

 農林中金によれば、会談では、農林中金が資料に沿って日本農業経営大学校やアグベンチャーラボでの取組みを含む食農ビジネスの概要を説明するとともに、①農中総研による農業協同組合の成り立ち等にかかる講義、②日本農業経営大学校アグベンチャーラボへの来訪受入れ、③農産物加工機械メーカーへの取次ぎ、に協力できること等を表明した。ソムキット副首相は、「国・民間双方での連携を深めていきたい」等と応じた。

 ソムキット副首相は「タイの農業を、工業省の後押しも得て、生産、販売、加工および海外への輸出を含めて一つの産業にしていきたい。その過程ではタイ農村のコミュニティーを強くしていきたい」「今回の意見交換を機会として、金庫の取組みをモデルとし、学んでいきたい」、奥理事長は「日本の農林水産業については、タイを含むアジアの著しい経済成長を取り込みつつ、刺激を受けながら、発展させていきたい」「農業は、単なる産業政策ということではなく、地域やコミュニティーの創生を含めて取り組んでいかなくてはならない。ソムキット副首相の関心の所在は、農林中央金庫と全くの同次元と思っている」と語ったという。

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