一般社団法人アグリフューチャージャパン(AFJ)が運営する農業経営者育成機関「日本農業経営大学校」は14日、都内で第6期生(2年生)による「卒業研究発表会」を開いた。3月末で卒業予定の14名が、同校で2年間学んだことの集大成として、自身が思い描く農業経営のビジョンに向けて、卒業後どこでどのような農業を実践するのか、具体的な採算性はどうか、どのように地域と社会に貢献するかなど、農業経営者としての今後のあり方も含めた計画を発表した。
堀口健治学校長は、学生一人ひとりの事業・経営計画を発表する最終の機会である同発表会の意義を強調し激励。学生たちは、看護師の経験を活かし農福連携の新たな可能性に挑戦する計画、今まで品質管理のために捨ててしまっていたものに新たな価値を付け販路開拓に挑戦する計画、自家の働き方・職場環境を改善して従業員のモチベーション向上に取り組む計画など、情熱と想いを込めた経営計画を発表した。発表者と卒業研究テーマは別表のとおり。
発表後、5名の審査員が審査講評を行った。
AFJの鈴木豊理事長は閉会の挨拶で、「自ら策定した経営計画の実現に向けてどう進んでいくか。語られた〝夢〟の中にミッションやビジョンの到達イメージをしっかりと再認識して頂いたのではないか」「経営者には〝ロマンと算盤〟が不可欠。ロマンをしっかり持っていないと、算盤の弾き方を間違える。しかし、儲けていれば良いというわけではない。ロマンがあっての算盤、算盤がなければロマンを実現する組織体にはならない。このバランスをいかにとっていくかが大事」と述べた。