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農林中金バリューインベストメンツが「投資」規格拡大に向け協業

2019年8月29日

 農林中金のグループ会社で投資運用業を行っている農林中金バリューインベストメンツ㈱(=NVIC、新分敬人代表取締役社長)とマーケティング支援会社の㈱刀(森岡毅代表取締役CEO)は27日、協業を開始したと発表した。今回の協業により、「投資」を消費者にとって身近で分かりやすいものとすることを目指す。具体的には、消費者調査・分析等をふまえて、ブランド戦略構築とそれに基づくコミュニケーション開発等に着手したほか、ツイッターなどのSNSを開設し、投資に関心を持つ人に向けてのアプローチをスタートしている。

 「NVIC」は長期厳選投資の国内におけるパイオニアとして、「投資」の意識改革をリードしていく使命を果たし、「投資」により経済を循環させていきたいと考えていた。一方、「刀」は金融業界へのマーケティング導入により、金融業界と消費者の情報格差を解消すること、消費者に「投資」を身近で分かりやすいものとすること、投資を増やすことによる経済活性化、を目指していた。今回、両社の目指す想いが合致したことから、協業に至ったとしている。

 日本は1800兆円超に及ぶ個人金融資産があるものの、その半分超が現預金のまま置かれているとされており、資金運用に回っている割合は米国の3分の1以下、欧州の半分以下に留まるという。両社は、日本の家計資産における投資の比率が低い現状は、先進諸国と比較して経済の活性化と成長を促す金の循環が十分ではない状況であるとし、今回の取り組みによって「『投資』とその意義を浸透させ、現状を変える起点となりたい」とコメントしている。

 なお、NVICは、2007年に農林中金株式投資部にて長期厳選投資のための専担チームとしてスタートして以来、短期的な売り買いをする投資ではなく長期的に企業の株式を保有し続ける長期投資(売らない投資)を貫徹。10年には機関投資家向けファンドに対する投資助言を開始、17年には個人向け投資信託の運用助言をスタートしている。運用資産残高は19年7月末で2482億円となり、過去5年で米国S&P500インデックスの水準を上回る年平均11・6%の高いリターン実績を実現している。

 刀は、企業のビジネス課題に対しソリューション提案を行う従来のコンサルサービスと異なり、企業が自ら課題解決に取り組めるよう「マーケティングノウハウそのものを移植する」マーケティングノウハウのライセンシング(実施許諾)を行う企業。形式知化したマーケティングノウハウ自体を顧客企業に移管することで企業の持続的な成長を達成するとしている。

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