全国農業共済組合連合会(NOSAI全国連)は23日、収入保険のインターネット申請を開始した。農水省共通申請サービスの一環。令和4年1月以降の保険契約を対象に、自宅のパソコンなどから収入保険の加入申請や保険金請求などの手続きができるようになる。また、インターネット申請を利用した場合、収入保険の付加保険料が新規加入者は4500円、継続加入者は2200円、割り引かれる。
NOSAI全国連によれば、申請の具体的な手続きなどについて最寄りのNOSAI団体への相談を呼びかけている。
収入保険は、原則として全ての農産物を対象に、自然災害による収量減少や価格低下をはじめ、農業者の経営努力では避けられない収入減少を広く補償する制度。農水省経営局保険課によれば、令和3年6月末時点の加入状況は青色申告を行っている農業経営体(35・3万経営体)の16・4%に当たる5万7795経営体で、2年と比べ2万1653経営体増加した。このうち、個人は同2万815増の5万2585経営体、法人は838増の5210経営体。品目別(品目ごとの延べ件数)では、米が3万5944経営体(1万3100増)、野菜が2万7068経営体(9976増)、果樹が1万4300経営体(4079増)。
保険期間の収入金額が見込収入金額の9割を下回ることが見込まれる事故が生じた場合にNOSAI全国連が通知する「事故発生通知」について、令和3年は6月までに行われたのは1005経営体。また、新型コロナウイルスを要因とする事故発生通知は累計で1435経営体(元年35、2年1321、3年79経営体)だった。
つなぎ融資の実施状況は、3年は111件、419百万円。新型コロナウイルスを要因とするつなぎ融資は累計で、712件(元年18、2年658、3年36件)、41・0億円(元年1・7億円、2年37・8億円、3年1・6億円)だった。
また、元年及び2年の収入保険のうち、新型コロナウイルスを要因とする保険金等は、累計で5059件、149・8億円の支払いを行っている。