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土壌処理用シロアリ剤「ネクサスZ(ゼータ)800」発売

2021年5月31日

全農所有の有効成分ジクロロメゾチアズで初の製品化

土壌処理用シロアリ剤「ネクサスZ(ゼータ)800」 全農と三菱商事㈱が出資するZMクロッププロテクション㈱(ZMCP)、日本農薬㈱、㈱アグリマートの3社が共同開発した新規土壌処理用シロアリ防除剤「ネクサスZ(ゼータ)800」が27日、アグリマートから販売された。(公社)日本木材保存協会および(公社)日本しろあり対策協会の認定取得製品。

 ネクサスZ800は、有効成分として全農が所有するメソイオン系化合物「ジクロロメゾチアズ」を含有する。同有効成分含有の製品が販売されるのは初めて。ジクロロメゾチアズは特定の害虫に特異的に機能し、農業用にも開発が進められているが、開発3社はシロアリに対して高い殺虫活性を遅効的に発現させる特性があることを見いだした。この特性により薬剤に直接接触した個体のみならず個体間の接触行動を通じて巣全体に効果が広がり、集団全体を駆除することが期待される。

 京都大学生存圏研究所が行った伝播性能評価委託試験で、ネクサスZ800は対照薬剤として主要シロアリ防除剤よりも高い伝播性能を示すことが確認された。

 開発した3社は、「ジクロロメゾチアズは人畜および環境に対する高い安全性を有するとともに、長期にわたり殺虫効果が持続することから、国民の貴重な財産の住宅等建築物をシロアリの被害から守り、森林資源保護にも寄与するシロアリ防除剤として社会貢献できると確信している」とコメントする。

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