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連結売上高6151億円、連結営業利益197億円で増収増益=雪印メグ

2021年5月17日

 雪印メグミルク㈱(西尾啓治代表取締役社長)は13日、2021年3月期決算(連結)を発表した。連結売上高は6151億円(前期比100・3%)、連結営業利益は197億円(同109・9%)、連結経常利益は216億円(同110・1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は149億円(同122・6%)と増収増益となった。配当は当初予定通り前年同額の1株当たり40円とする。

 西尾社長は、インターネット会議方式で行った記者発表会で新型コロナに関する国内経済への影響など同社グループをめぐる情勢と今後の事業方針等について以下のように述べた。

 ●…わが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、業種により差はあるものの、総じて厳しい環境下で推移した。一時は持ち直しの動きがみられたものの、直近では感染再拡大の動きが強まっており、先行きは不透明な状況が続いている。食品業界においては、緊急事態宣言による外出自粛要請や飲食店の短縮営業が実施されたことにより、内食需要が増加した一方、外食需要が大きく落ち込んだ。国の経済対策により、外食産業の業績も一時は回復の動きがみられたが、再び先行きが見通せない状況となっている。
 ●…このような経営環境下、当社グループは「グループ中期経営計画2022」に基づき、「4つの事業分野(乳製品事業分野、市乳事業分野、ニュートリション事業分野、飼料・種苗事業分野)における収益基盤の確立」に向けた取り組みを進めた。主な取り組み事項としては、機能性を軸としたヨーグルトおよびチーズなどの主力商品の戦略的拡大とプロダクトミックスの更なる改善、ニュートリション事業分野におけるマーケティング投資の継続による規模拡大と収益獲得の両立、種苗事業における戦略的拡大と収益基盤の整備、グループ経営資源の活用拡大やバリューチェーンの生産性向上によるグループ総合力の強化等に努めた。
 ●…新型コロナウイルス感染症が拡大する中、従業員の感染予防に取り組むとともに、お客様へ安全で安心して頂ける商品の安定供給に努めたほか、学校給食の休止や外食需要の減退により牛乳乳製品の需要が大幅に減少する局面では、生乳廃棄回避に向けバター、脱脂粉乳の増産等生乳処理に取り組み、需給調整の機能を果たした。
 ●…当社グループは、「グループ中期経営計画2022」に基づき、「生産性改革の推進」、「事業構造改革の断行」、「生産体制進化の本格始動」の3つを戦略の柱と位置づけ、最終年度の2022年度に「4つの事業分野における収益基盤の確立」を実現するべく取り組んでいく。併せて、SDGsを含めCSR重要課題として掲げた社会課題の解決に取り組むことにより、「長期ビジョン」に掲げた「ミルク未来創造企業」の実現を目指していく。

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