北菱電興㈱(石川県金沢市)は今春から、稲作の水管理を省力化する水田用自動給水機「Aquaport(アクアポート)」の販売を全国のJAで開始した。水位を上限用と下限用の2つのセンサーで感知し、ゲートを自動開閉することで給止水する。
「Aquaport」は、〝手頃で手軽〟のコンセプトで、単一電池4本でワンシーズン稼働するほか、設置作業は塩ビ管(VU管100A)と接続し、希望水位に合わせてセンサーの位置を調整するだけで工事は不要。止水部分に柔軟な素材を使用して、止水時に小石や草等の異物の影響を受けにくく、風雨に耐える防水性を確保したことも特徴。
価格はメーカー希望価格3万9800円(税・送料別)。水口が開水路で、塩化ビニール管(100A)を使用している田んぼに設置可能。(U字溝、100A以外の塩ビ管の場合は別途取付工事が必要)。
北菱電興の担当者は「利用者から『以前は車を乗り降りして(水位の)見まわりしていたが、車からの目視で良くなったため身体的負担が減った』『入れたら止めに行く必要があったが基本的に自動管理なので、従業員の負担が減った』といった声が寄せられている」「自動給水機に興味はあるものの、高くて導入にためらいがある方、『自分には使いこなせないのではないか』という農家の方が、最初の一台として気軽に試せる製品」と話す。Aquaportのウェブページは(https://www.hokuryodenko.co.jp/aquaport/)。