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国家公務員倫理規程違反で関係者の処分を決定、再発防止策を徹底=農水省

2021年2月26日

 農水省は25日、国家公務員倫理規程に違反する疑いのある会食に関係した6名の職員の処分を決定した。それによると、枝元真徹事務次官ら3人を減給(1月10分の1)、2人を戒告、1人を訓告とした。野上浩太郎農相は1か月分の閣僚給与を自主返納する。

 農水省によれば、同省の職員が吉川元大臣からの誘いを受けて、吉川元大臣、アキタフーズ元代表等と会食した事案について、国家公務員倫理審査会の指導を受けながら費用の支払いに関する調査を進めた結果、2回の会食とも、利害関係者であるアキタフーズが費用を支払っていたことが確認された。会食に参加した職員は、会食の費用は同席していた政治家の負担との認識だったが、その場で費用負担について確認しなかった過失がある。この調査結果について、国家公務員倫理審査会に報告するとともに、懲戒処分の承認申請を行い、25日、懲戒処分に係る審査会の承認を得たもの。

 また、吉川元大臣の在任期間中(平成30年10月~令和元年9月)に生産局長及び畜産部の室長級以上の管理職を務めた者、過去5年間に養鶏・鶏卵を所管した課長補佐以上の職員を対象に調査を行ったが、今回以外のアキタフーズ関係者との会食や、国家公務員倫理法違反に該当しうる事案は確認されなかった。

 農水省は、今後類似の事案を発生させないため、以下の取組を行い、再発防止の徹底を図るとしている。
 ①省独自の新たなルールとして、政治家及び利害関係者が同席する会食に職員が参加する場合には、費用の金額や費用を誰が負担したのかの如何を問わず、大臣及び倫理監督官に届出を行わせる、
 ②大臣から全職員に公務員倫理の遵守を徹底するよう文書等で強力に指導するとともに、全幹部職員を対象に倫理に関する研修会を開催する、
 ③畜産関係団体に倫理規程等について周知・徹底を行う。

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