農林中央金庫福島支店(望月大輔支店長)は、JAふくしま未来管内の被災地(避難指示解除区域)で営農再開をする被災生産者を対象に、水稲再開にかかる資機材購入費(除草剤または害虫防除剤)への支援を行った。
3日贈呈式が開催され、62名分総額約6百万円がJAふくしま未来(数又清市組合長)へ助成された。農林中金の「営農再開支援」が活用されたもの。
農林中金では、東日本大震災による津波被害および原発事故等の影響を強く受けた同JA管内の「そうま地区」を中心に、2014年から被災生産者が水稲再開のために購入した資機材に対して助成をしてきた。昨年は、台風被害への対応もあり当該支援が実施できなかったため、今回は、2019年から2年間の新規営農再開および拡大した農地面積を対象とした。
同JA管内の避難指示解除地(飯舘村・南相馬市小高区・川俣町山木屋地区)では、未だ住民帰還率が40%程度、水田再開率は15%程度に留まっているが、2021年秋にはライスセンター等コメ乾燥施設が稼働することから、今後の大幅な営農再開が期待されている。
同JAの数又組合長は、「東日本大震災から10年の節目を迎えるが、福島農業の復興は未だ道半ば。今般の支援は、営農再開する被災生産者にとって大変励みになる」と、感謝の意を述べた。