江藤農相は3日の定例会見で、3月31日に行った、新型コロナウイルス感染症に対する農林水産業者からのヒアリングについて触れ、「賜ったご意見を十分受け止め、経済対策などに活かしていきたい」と語った。
江藤農相は、「大変有意義なヒアリングだった。当初予定した時間よりもかなり長い時間、話をすることができた」とヒアリングの模様を紹介、「私も現場の大変な状況は承知をしているつもりではあったが、漁業・畜産業・林業、近郊の都市農業の方々も含めて9名の方から直接御意見を伺い、大変な状況であることを、改めて痛切に感じた。極めて追い詰められた状態である」「追い詰められた状況の中にあっても、春の作付けに向かって、国民に向かって、しっかりとした食料供給をしていこうと、頑張っていこうという熱い思いも聞かせてもらえたことは、大変ありがたく、感謝している」と語った。ヒアリングの結果については「当然、我々は永田町や霞が関だけで議論して物事を決めるということではない。特に農林水産行政は、現場の方々とコミュニケーションをしながら、現場の御意見を取り入れながらくみ上げていくことが基本。今回の補正予算についても、賜ったご意見を十分受け止め、それを咀嚼した上で、政策や経済対策の内容に活かしていきたい」と述べた。
また、事業継続の観点からの農水省の新型コロナウイルス対策については、「国民に買い物の注意事項等をお願いをする以上は、我々がまずできることをしっかりやることがとても大切」と強調、その一環として、「職員についても、全員一斉に濃厚接触になることを避けたい。現在、テレワークを積極的に進めているが、テレワークという枠にとらわれずに積極的に休むという形でも、本省に何が何でも出勤しなければならないという体制は、今後しばらくの間はやめさせてもらおうと思っている」と取組を説明、「農水省の業務に支障を来すようなことは厳に避けなければならないが、職員の数も多く、それぞれが公共交通機関を使って通勤している。そういう中において、農水省の中で、罹患者を出さないことを目標に頑張ろうと、対応を徹底させている」と理解を求めた。