JAしみず(静岡市清水区)は5日、(一財)あしなが育英会に寄付金277万円を贈呈した。寄付金は、同JAが昨年6月に立ち上げた「しみずみらい応援団プロジェクト」で集まったもの。
同プロジェクトは、組合員から直接買い取った農産物を、同JAが運営する「アンテナショップきらり」(静岡市清水区)で販売し、売り上げの一部(お茶は5%、農産物は3%)をあしなが育英会に寄付することで、子どもたちの未来を応援する仕組み。同JAによれば、農産物を直接買取販売するため、中間マージンの発生を大幅に抑えることができ、農家からは市場価格よりも高値で農産物を買い取ることができると同時に、消費者には小売店等よりも安い価格で新鮮な農産物を提供することができるという。今回は第1回目として、昨年6月から今年2月末までの売り上げから寄付金とした。
同日、東京・平河町のあしなが育英会事務所で行われた寄付金贈呈式には、JAしみずの柴田篤郎組合長や、同JA管内出身で同プロジェクトの応援団長を務める落語家の春風亭昇太さんが出席。昇太さんが育英会の玉井義臣会長に目録を手渡し、玉井会長から柴田組合長に感謝状が贈られた〔写真〕。柴田組合長は、農業協同組合の精神は相互扶助から始まっていることに触れながら「相互扶助の精神を今以上に発揮するため、昨年6月にあしなが育英会を応援することに決まり9か月間活動してきたが、これからも育英会の皆様を微力ながら応援させていただきたい」「このプロジェクトに共感し、参加頂いた消費者の皆様に感謝申し上げる」と語った。玉井会長は、親を亡くした子どもの進学支援等を行う同育英会の取組や、新型コロナウイルス感染症を予防するため街頭での募金活動を中止したことを説明、「このようなピンチの時にJAしみずさんから多額な寄付を頂き、感謝に堪えない」と述べた。
また、同育英会の支援を受けている学生を交え歓談が行われた。柴田組合長は「私は今65歳になるが、色んな良いご縁に恵まれ、本当に助けられた局面が多々ある。(皆さんも)良いご縁を大事にして、良い友達を持って、成長をして欲しい」と学生を励ました。
《アンテナショップきらり》「静岡しみず産」をキーワードに、清水産の中でも最高級レベルの農産物のほか、名産品を販売している。