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高反射シートとUV―B照明との組み合わせが相乗効果を高めたと発表=小泉製麻

2020年7月22日

 農業用シート・ネット、防除資材メーカーの小泉製麻㈱は、同社が販売する高反射シート等と、パナソニック社が販売するUV―B照明との組み合わせが、相乗効果を高め国内最高水準のIPM(*)を実現したと発表した。

 UV―B照明は、紫外線により植物病害を防除するランプ。イチゴのうどんこ病の抵抗性をを高め、害虫のハダニのふ化率を抑制する。UV―B照明と同時に小泉製麻の高反射シート「虫フラッとシート」を敷設することで、葉の裏側まで広範囲に紫外線が拡散反射し、イチゴの免疫機能の活性化、ハダニの増殖抑制等の効果を確認したという。点灯は、夜間に2~3時間程度。また、同社のハダニを捕食する生物農薬「チリワーカー」(チリカブリダニ)を併用することで、防除漏れのハダニ類を捕食。3商品の組み合わせで相乗効果を発揮し「免疫機能活性化」、「ハダニの増殖抑制」、「害虫忌避」、「収量・品質向上」、「生物農薬のため安心・安全」の5つの効果があるとしている。

 同社では「3商品を組み合わせた管理マニュアルの完成を目指し、確実に省力化に貢献する。高品質な技術を提供する」とコメントしている。初年度は50件以上のセット販売を目標にする

*…Integrated Pest Managementの頭文字で「総合的病害虫管理」などと翻訳される防除手法。農作物を有害生物から守る手段として、雑草を管理する資材や技術を総合的に組み合わせて防除し、農薬以外の技術を導入することで農薬使用の最適化、人や環境へのリスク軽減などを図るもの。

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