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レンゴー・凸版など12社が使用済みプラの再資源化事業で新会社を設立

2020年7月1日

 レンゴー、サントリーMONOZUKURIエキスパート、東洋紡、東洋製罐グループホールディングス、J&T環境、アサヒグループホールディングス、岩谷産業、大日本印刷、凸版印刷、フジシール、北海製罐、吉野工業所、のプラスチックのバリューチェーンを構成する12社は、使用済みプラスチックの再資源化事業に取り組む共同出資会社「㈱アールプラスジャパン」(東京都港区、横井恒彦代表取締役社長)を設立、6月から事業を開始した。

 米国のバイオ化学ベンチャー企業であるアネロテック社(*)とともに、環境負荷の少ない効率的な使用済みプラスチックの再資源化技術開発を進める。ペットボトル以外のプラスチックは、現在国内では多くが燃焼されていると言われている。今回の技術は、ペットボトルを含むその他一般のプラスチックを、直接原料(ベンゼン・トルエン・キシレン・エチレン・プロピレンなど)に戻すケミカルリサイクルの技術で、従来の油化工程を経由するケミカルリサイクルよりも少ない工程で処理でき、CO2排出量やエネルギー必要量の抑制につながることが期待されている。世界で共通となっているプラスチック課題解決に貢献するため、回収プラスチックの選別処理、モノマー製造、ポリマー製造、包装容器製造、商社、飲料メーカーなど業界を超えた連携により、2027年の実用化を目指す。

 今後も「アールプラスジャパン」は広く出資を募る予定としており、現在、住友化学なども出資への検討を進めているという。

 *アネロテック社…2008年創業。ニューヨーク州パールリバーに本社・研究開発機能をもつバイオ化学ベンチャー企業。非食用の植物由来原料から石油精製品と同一性能を持つベンゼン・トルエン・キシレンを生成する技術開発を進めている。

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