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農水省所管団体の新型コロナ感染症に対する業種別ガイドラインを紹介

2020年5月22日

 農水省は、新型コロナウイルス感染症に関わって、同省所管の関係団体等が自主的な感染防止の取組を進めるために作成した業種別ガイドラインを紹介している。同ガイドラインは、政府の同感染症対策本部が4日に改訂した同感染症対策の基本的対処方針に基づき、関係団体が作成したもの。

 「飲食料品供給」では、食品産業センター、中央畜産会、大日本農会、全国中央市場青果卸売協会など、「食堂、レストラン、喫茶店等」は日本フードサービス協会、「生活必需物資供給」ではオール日本スーパーマーケット協会等連名のものが紹介されている。

 このうち、中央畜産会(森山裕会長)のガイドラインは、畜産事業者(畜産農家のほか、集出荷、家畜取引、運送等の関連事業に従事している者を含む)及び畜産関係団体において、感染防止の徹底、新型コロナウイルス感染症の患者が発生した際の対応及び業務継続を図る際の基本的なポイントをまとめたもの。事業者等においては、「三つの密」を避けるための必要な対策を含め、十分な感染拡大防止対策を講じつつ、事業の特性を踏まえて、業務を継続することが重要であるとし、①新型コロナウイルス感染症の予防対策の徹底、②新型コロナウイルス感染症患者発生時の患者、濃厚接触者への対応、③施設設備等の消毒の実施、④業務の継続、について記述。従業員等の感染予防・健康管理、農場等において可能な限り作業ごとの人員を固定し、他の作業従事者との接触機会を作らないこと、搾乳など複数の従事者が同時に作業する際は、必要な人員を絞り、一定の距離を確保しながら行うこと、などを呼びかけている〔「業務の継続」の概要は別表の通り〕。

 農水省所管団体の業種別ガイドラインは同省ホームページに掲載されている。

中央畜産会の『畜産事業者における新型コロナウイルス感染防止、感染者が発生した時の対応及び事業継続に関する基本的なガイドライン』の「業務の継続」概要

①畜産農家における業務の継続…▼畜産農家は、家畜の飼養管理、搾乳等を毎日欠かすことができないことから、業務を継続するための体制を予め検討・構築してください。
▼畜産農家の体制の構築に必要な場合、畜産関係団体と連携し、畜産農家、生産者団体、酪農ヘルパー組合等の関連団体、乳業者、飼料製造業者、運送業者等の間で業務分担する体制を検討・構築してください。また、必要に応じ、地方自治体に指導を要請してください。
②関連事業者及び畜産関係団体における業務の継続…▼集送乳、酪農ヘルパー、乳業、飼料製造等の関連事業者及び畜産関係団体は、濃厚接触者の出勤停止措置を講じることにより、通常の業務の継続が困難な場合には、重要業務として優先的に継続させる製品・商品及びサービスや関連する業務を選定し、重要業務を継続するために必要となる人員、物的資源(マスク、手袋、消毒液等)等を把握してください。
 ▼事業者等は、重要業務継続のため、在宅勤務体系・情報共有体制・人員融通体制を整備するとともに、重要業務継続のための業務マニュアルを作成してください。

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