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回答者の4割が農業経営の収入保険に加入済み又は予定

2020年5月9日

加入理由は近年の自然災害の甚大化が要因=日本公庫農林水産事業

 日本政策金融公庫農林水産事業は、「農業景況調査(令和2年1月調査)」において、「災害に対する備え」をテーマに、農業者の収入減少を補償する「収入保険制度」(平成31年1月開始)の加入状況などについて調査、このほど公表した。調査結果の概要は以下の通り。

 ●…担い手農業者における収入保険への加入状況は、「加入している」26・4%、「今後加入予定」18・2%となり、両者を合わせた割合は44・6%となった。
 ●…収入保険に加入している理由は、「近年の自然災害の甚大化」が69・7%と最多になった。続いて「農業共済等の他制度より有利」が20・5%、「今まで利用できる保険がなかった」が6・7%となった。
 ●…収入保険に加入したきっかけは、「NOSAIからの呼びかけ」が74・9%と最も高く、次いで 「農協からの情報提供」が31・3%、「行政・普及からの情報提供」が23・9%となった。
 ●…収入保険に加入しない理由としては「農業共済等、国の他の補償制度を利用している」が62・7%と最も高くなった。次いで「収入保険制度をよく知らない」が26・2%、「自己資金で対応する」が19・8%となった。

 調査はスーパーL資金又は農業改良資金の融資先のうち1万9085先を対象に行ったもので、有効回答数は6676先(回収率35.0%)。収入保険の対象外である肉用牛、養豚、採卵鶏のみ生産している者も調査対象に含む。▽稲作…北海道773、都府県1660▽畑作…616▽露地野菜…624▽施設野菜…552▽茶…126▽果樹…345▽施設花き…158▽きのこ…69▽酪農…北海道261、都府県249▽肉用牛…435▽養豚…220▽採卵鶏…126▽ブロイラー…75▽その他…387

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