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営農管理システム「Z―GIS」を機能強化=JA全農

2020年4月30日

「天晴れ」と連携、作物診断結果を表示可能に

 JA全農は、営農管理システム「Z―GIS」の機能強化として、国際航業㈱の人工衛星リモートセンシングによる作物診断サービス「天晴れ(あっぱれ)」との連携サービスを開始した。

 「Z―GIS」はインターネット上の電子地図とマイクロソフトのエクセルのワークシートを結びつけた地理情報システム(GIS)。「天晴れ」は人工衛星で撮影した画像をもとに、水稲、小麦、大麦、大豆、牧草を対象に、葉色や水分含量、タンパク含量等の解析が可能で、JAにおける営農指導等に活用されている。

 今回の両サービスの連携は、①センシング対象ほ場のデータを作成、②「天晴れ」の診断申し込み(ほ場データのアップロード)、③診断結果の返却(結果データのダウンロード)、④Z―GIS上で診断結果を表示、するもの。これにより、天晴れ単体での利用に比べ診断依頼が簡便化されるとともに、診断結果をZ―GIS上で表示することが可能となり、他のほ場情報と併せてよりきめ細やかな営農管理が可能となるという。

 JA全農は「Z―GIS」と「天晴れ」の連携マニュアルをホームページ上で公開。「今年度は農業現場においてJA等による本サービスの利活用を進める。今後も会員の要望に基づいた機能強化をはかることで、Z―GISの利便性向上を目指す」とコメントしている。

 なお、「天晴れ」は人工衛星やドローンから撮影した地表画像をもとに圃場の状況を解析・可視化して診断レポートを作成する営農支援サービス。手軽にリモートセンシングを利用でき、多様な解析項目を有している他、最小撮影面積1000haから申し込みが可能で、診断レポートは生産者やグループ・団体毎に小分けすることもできることなどが特徴。北海道を中心に導入が進んでおり、令和2年3月には農業分野での人工衛星リモートセンシング技術の普及に対し、「第4回宇宙開発利用大賞」の「農林水産大臣賞」を受賞した。

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