㈱ユーグレナ(東京都港区、出雲充社長)は、オーミケンシ㈱(大阪市、石原美秀社長)と共同で、微細藻類ユーグレナ(和名=ミドリムシ)の特有成分・パラミロンを用いたレーヨンの開発に成功したと発表した。
レーヨンは木材パルプから作られるセルロース再生繊維の一種。土中に捨てるだけでもバクテリアによる分解で、約2か月で消滅する生分解性を持つ。今回開発した「パラミロンレーヨン」は、微細藻類ユーグレナの特有成分であるパラミロンを、セルロース由来の再生繊維であるレーヨンに練込んだもの。従来のレーヨンと比較して、水膨潤性(吸水性)が約114%相当、染着度(色の染まりやすさ)が約125%相当に高まることや、細菌に対する増殖阻害作用の向上も確認されているという。なお、この開発技術は、2月26日を発行日として特許を取得した。
《オーミケンシ》1917年創業、繊維の総合メーカー。レーヨン綿から各種紡績糸、ニット生地、織物、不織布、最終製品に至るまで幅広く事業展開。また、不動産賃貸事業、FAソフト開発、園芸事業、基礎化粧品の販売等を行っている。
《ユーグレナ》2005年に世界で初めて石垣島で微細藻類ユーグレナの食用屋外大量培養技術の確立に成功。石垣島で生産した微細藻類ユーグレナ・クロレラなどを活用した機能性食品、化粧品等の開発・販売を行うほか、バイオ燃料の生産に向けた研究を行っている。