㈱神明ホールディングス(藤尾益雄社長)は4日、同社が100%出資する新会社「神明MOTT(モット)㈱」を設立した。食品ロスの削減を目的とした農産物、畜産物、水産物の販売、及び用途開発を行う。資本金は1000万円。代表には吉本敬史氏が就任した。
神明グループは、基幹事業である米穀事業に加え、無菌包装米飯・炊飯米等の加工食品の製造販売、外食事業の展開、青果物や水産品も含めた「川上から川下までの食のバリューチェーン」の構築に向け取り組んでいる。
神明では新会社設立について、「代表の吉本氏は長年食品卸業を営んでおり、全国の生産者、外食企業などと取引を行ってきたなかで、様々な理由から食べられるのに廃棄される食品を目にする機会が多く、食品ロスに関する世界的な潮流に逆行する業界のあり方に疑問を感じていた。一方で、廃棄予備軍である食品の取り扱いを徐々に増やす中、売り手・買い手双方に確かなニーズの存在を感じることが出来たことから、食品のリユースを促進し、社会全体で食品ロスを削減していく為の、より信頼性の高い流通機構の創設が不可欠であると考えるようになった」「神明グループとして、この事業が農産物などの流通過程における廃棄ロスを削減し、生産者の所得向上に資する取り組みであるとともに、社会貢献性が強いと考えたことから、この構想に賛同し、発起人として新会社の設立を行うこととした」と説明している。