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中国・光明食品へ植物工場を納入=三菱ケミカル

2020年1月17日

 三菱ケミカル㈱(和賀昌之社長)は、光明食品集団上海五四有限公司(中国・上海市)との間で、中国初となるキュウリの栽培システムを含む、中国最大規模の人工光太陽光併用型野菜栽培システムの納入について合意したと発表した。今回納入されるシステムは、三菱ケミカル子会社の三菱ケミカルアグリドリーム㈱が開発した植物工場で、育苗までを人工光で行い、それ以降は太陽光を利用して生産を行う併用型で、通年での収穫が可能であること、節水型であること、肥料の適切な使用が可能となることなどが特長。同社の中国子会社が納入する。

 近年、中国市場では、新鮮でおいしく、安心・安全な食材への関心が急速に高まりを見せており、また食肉の消費量が年々増加していることに伴い、副菜として生野菜のサラダを食べる習慣が浸透し始めるなど、高付加価値を有するプレミアム野菜の購入意欲が高まりつつあり、三菱ケミカルは同国を戦略的市場と位置付けている。光明食品は、農水産品生産から食品加工、物流、リテール販売に至る食品のバリューチェーンを構築しており、中国有数の食品ブランドを数多く保有する企業。2017年から三菱ケミカルの葉菜類栽培システムを導入して葉物野菜を生産しており、今回は第2期工事として、葉菜類の生産量拡大(栽培面積8640㎡×2棟を新設)に加え、果菜類の栽培システム(トマト・イチゴ・キュウリ、栽培面積各2300㎡)を導入する計画で、20年夏の稼働を目指す。

 三菱ケミカルでは「今後も、投資や提携等を通じて成長著しいアジア市場の需要を取り込み、積極的に植物工場事業を展開する」としている。

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