明治大学発スタートアップの㈱ミートエポック(神奈川県川崎市、明治大学生田キャンパス地域産学連携研究センター内)は、これまで業務用としてレストランやメーカーで熟成食材製造用シートとして使用されていた「エイジングシート」を、一般消費者向け『発酵力オイシート』として今月22日から販売した。
『発酵力オイシート』のサイズは33cm×20cmと「エイジングシート」の約8分の1。スーパーで購入した切り身などを手軽に熟成することが可能。通常、肉・魚は25日ほどでほぼ腐敗、冷凍すると解凍後の味は劣化するが、同社によれば、「発酵力オイシート」を巻くことで、5日目でも変色や臭みといった酸化・劣化が軽減されるという。
《エイジングシート》肉の熟成に利用できる人体に無害な〝菌〟を純粋に培養し、回収した胞子を滅菌した布に付着したもの。製造技術はミートエポックと明治大学が共同で特許を取得、安全かつ迅速に発酵熟成肉を製造できる日本初の技術として2016年7月に実用化した。エイジングシートで包んだ肉は、付着させた熟成に必要な菌が短時間で増殖することで熟成を促すだけでなく、酸化速度抑制効果により食品の変色・腐敗を遅らせることが特長。通常熟成日数の3分の1以下となる20~30日の短期間で安定的に発酵熟成肉を製造できる。