雪印メグミルク㈱(西尾啓治代表取締役社長)は7日、磯分内工場(北海道標茶町)でバター等新棟の起動式を行った。北海道における生産体制を整備し、国産乳製品の安定的な生産により事業競争基盤の強化を進めるために、約2年かけてバター製造などに関わる新棟の建設工事を行ってきたもの。総工費は約200億円。
磯分内工場の生産品目はバター、粉乳、生クリーム、脱脂濃縮乳(品目に変更なし)。生乳買入実績は約17・8万t(2019年度)で、集乳エリアは、標茶町、弟子屈町、小清水町、清里町、斜里町など。今回の設備投資により、生乳処理能力は約1・1倍となる。
同社では、新棟の建設コンセプトについて、▼高品質な北海道生乳から主として家庭用バター、業務用生クリームを製造する当社主力工場として、生乳生産の伸長エリアでの安定生産を確固としたものとする、▼生乳受入れから製造・保管、出荷業務に至る一連の工程を効率化させ、『北海道生乳』の価値を最大限に引き出す生産ラインを構築(ライン自動化、ライン能力適正化、省エネ設備の活用など)、▼将来的なプロダクトミックスの変化に適応可能な新設建物・機器配置、将来的増床スペース等も考慮した、と説明している。
起動式では、同社の井上剛彦取締役常務執行役員、北川俊幸磯分内工場長、佐藤彦標茶町長、千葉孝一標茶町農協代表理事組合長によるテープカットが行われた。
北川工場長は「これからも酪農生産者の皆様に寄り添い、地域の酪農を支え、北海道生乳の付加価値を最大化して、全国の国民の皆様に安全安心な乳製品を提供してまいりたい」などと謝辞を述べた。