広島市で180年以上続く葉物農家「中池農園」の6代目・中池哲平さん(34歳)が、市内唯一となる食べ放題型の観光イチゴ園「MOG BERRY」を2月27日に開園した。
中池さんは、これまで生産過程で土づくりにこだわり、約1haの農場で小松菜を中心に葉物野菜を生産、卸売市場を中心に出荷を行ってきたが、生産者と消費者、お互いの顔が見えないことに疑問を感じ、「お客さんの喜ぶ顔を見たい」と、イチゴの観光農園経営に挑戦することになったもの。
イチゴ園は、「コロナ禍でも気兼ねなく家族で楽しんでもらえれば」と一般的には90cm程度のイチゴの栽培棚同士の間隔を110cmとし、参加者同士の接触を避け、車いすの人でもイチゴの摘み取りができるように、間隔を広げた。1回30分、各回15名までの完全予約制とし、30分毎に参加者を入れ替えを行うことで、感染リスクの低減に努めるという。
日本政策金融公庫は、新型コロナウイルスの影響で、主力で生産していた葉物野菜の需要が落ち込む中での中池さんの挑戦を評価し、ハウス建設資金を始め、イチゴ園経営に必要な情報提供ど、経営改善を支援。
中池さんは、「最近ネガティブなニュースが多いですが、来園頂いたお客様には少しでも元気になって頂きたいです」と抱負を語っている。
日本公庫では、「今後も農業者のコロナ禍からの反転攻勢に向けた取組みを積極的に支援していく」とコメントしている。